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アスベスト(石綿)の全面禁止、被害者救済に関する申し入れ
  2005年8月2日 

 日本共産党東京都議会議員団

東京都知事 石原慎太郎殿

アスベスト(石綿)の全面禁止、被害者救済に関する申し入れ

アスベスト(石綿)は、「安くて使いやすい」素材として、建材や自動車部品など3000種類を超す用途にひろく使われてきました。その健康被害は、アスベストを使用する作業に従事した人、その家族、周辺住民などにおよび、アスベストが主な原因とされる中皮腫による死亡者は6000人(1995年以降)を超えています。また、アスベスト除去対策も立ちおくれています。

 アスベストの有害性は早くから知られ、1987年にILO(国際労働機構)が「石綿の使用における安全に関する条例」を採択、93年にドイツが96年にフランスがアスベストを原則禁止とするなど、欧米諸国で’はいちはやくアスベスト対策がすすめられてきました。わが国においても1980年代後半に、学校における吹き付けアスベストが社会問題となり、アスベストの使用禁止、被害者救済をもとめる世論が高まりました。

 にもかかわらず、今日のような深刻な事態を迎えるにいたった原因は、政府や企業がアスベスト使用の全面禁止や除去対策、被害者救済などを先送りしてきたことにあります。また、東京都も1988年に「アスベスト対策要綱」を定めましたが、アスベストを使用禁止するのではなく、「使用抑制」にとどめるなど、不徹底な対策にとどめてきたことも重大です。

 今日なお、アスベストを使用した建築物は多くのこされ、その解体時期は2020年から40年頃にピークを迎えると言われています。また、中皮腫による死亡は、今後40年間に10万人にのぼると予測されており、残存アスベスト対策と健康被害者の救済は一刻をあらそう課題となっています。
日本共産党都議団は、被害者の救済に全力をつくすとともに、将来に禍根をのこすことのないよう抜本的、総合的な対策をつよく要望するものです。

【東京都として政府に対して以下の諸点を強力に要望し、実現を図ること】

1 アスベストの全面禁止
 2008年に予定されているアスベストの全面禁止を前倒し実施すること。在庫品のかけこみ販売、利用などを禁止すること。

2 健康被害対策
 @環境曝露、家族曝露、補償制度のない自営業者など被災者に対する補償制度を創設すること。
 Aアスベスト関連疾患の労災認定基準と運用の緩和をおこなうこと。

3 既存アスベスト対策
 @公共、民間を問わず建築物のアスベスト調査を実施するとともに、アスベストを使用した製品の製造、流通、販売、使用した企業の追跡調査をおこない、アスベストがどこに存在しているかを、早急に把握し公表すること。
 Aアスベストの使用がわかるようにラベルなどで表示するようにすること。
 B学校、公共施設などのアスベスト除去への補助をおこなうこと。

4 被害者救済、アスベスト追跡調査などアスベスト業界、企業に社会的責任を果たさせること。

    【東京都として、以下の諸点を緊急に講ずること】

1 全庁的な体制を確立するとともに、「アスベスト対策大綱」を、アスベストの「使用抑制」から「全面禁止」にあらためるなど、今日の事態にふさわしい内容に抜本的に改定すること。

2 都民の通報にこたえ、専門家を派遣するなど、アスベスト110番を開設すること。

3 建物解体時のアスベスト被曝およびアスベスト飛散対策が万全におこなわれるよう指導、監視をつよめること。必要な情報提供や技術提供など中小業者の支援をおこなうこと。

4 東京におけるアスベスト製品の使用や在庫、除去後の廃棄物などの緊急実態調査を実施し、公表すること。

5 都民の不安や疑問にこたえる相談窓口を設置するとともに、リーフレットやホームページなどで情報提供をいそぐこと。

6 都立学校や都立施設などのアスベスト調査をあらためて実施すること。小中学校、保育所などの調査と除去対策のための、補助制度を都と して実施すること。
以上



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