2004年第1回都議会定例会の特徴(2004.2.25〜3.30)
1、今定例会は、小泉政権による社会保障の負担増、そして石原都政の福祉きりすてによって、憲法が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」すら破壊されようとしているときに、都民の代表である都議会が、都民の暮らしと営業をまもるためにその役割をはたすことが強く求められた議会でした。石原知事が提案した来年度予算にたいして、自民・公明・民主の各党は諸手を挙げて賛成しましたが、予算の内容は、石原知事がこれまですすめてきた老人医療費助成などの福祉のきりすてにくわえ、「巨額の財源不足」を理由に、あらゆる都民施策の「聖域なしの見直し」と、直営のサービスからの撤退を全面的にすすめようとするものです。この結果、福祉局予算は三年連続で削減され、中小企業対策予算にいたっては9年連続して後退させられました。これは、「住民の福祉の増進」という地方自治体の責務を投げ出すものとして、都民の批判はまぬがれません。
保育の問題について、日本共産党は、私立保育園へのサービス推進費補助は質の高い保育を確保する上で欠かせない支援制度であること、民間企業の参入を前提とした認証保育所はあくまでも補完的にとどめるべきものであることなどを明らかにしました。職員の経験年数に基づくサービス推進費補助の継続と拡充、公立保育園への補助の創設など、公的保育の拡充を強く求めました。
青少年センター新宿労政事務所、多摩地域の高齢者の授産場の廃止など都民生活に欠くことのできない多くの直営施設の廃止条例が提案されましたが、これらの施設が果たしてきた役割などを検証することもなく、廃止に賛成した自・公・民・ネットの責任が問われるものです。
1、石原都政は、多国籍企業のための都市づくりとしての「都市再生」を最後の課題に位置づけ、来年度予算では、これまでの開発にくわえて、都有地にオフイスビルを建設する「先行街づくりプロジェクト」や首都高速道路中央環状品川線の着手などに重点的に配分することで、本格的に「都市再生」をおしすすめようとしています。日本共産党は、超高層ビルと大型幹線道路中心の「都市再生」は東京の環境を破壊し、住宅難に拍車をかけるものであると同時に、バブル前の二倍の1兆円規模の投資が継続されることで、都財政をさらなる借金地獄におとしいれるものであることを、厳しく批判しました。
借金依存がたの財政運営によって、東京都の借金・都債の残高は一般会計予算の1.2倍、過去最高の約7兆円にたっしています。日本共産党のこの指摘に対して、財務局は、国や他の道府県や革新都政時代とくらべて 、起債依存度が低いなどとして弁明しましたが、ひろく課税権や財政手だてを有している国や、地方交付税団体である道府県は、起債の償還金の補填をうけており、同列に扱うことはできません。革新都政との比較でも財政規模に占める起債の割合は、石原都政の方が二倍以上となっていることで明らかです。
新銀行への1千億円の是非も問われましたが、日本共産党の追及によって、少しでも返済がとどこおれば、ただちにRCC(債権回収機構)や再生フアンドに送られるシステムとなっており、貸し渋り、貸しはがしに苦しむ地域の中小業者の役にたたないことが、一層鮮明になりました。この立場から今後も追及していくものです。
日本共産党が提案した、予算の組み替え案は、「都市再生」など不要・不急、浪費型の公共事業や新銀行への投資などを見直し、予算の4.6%を組み替えることで、都財政のたてなおしにふみだすとともに、これまで切り捨てられた老人医療費助成などの経済給付的事業の復元、若者就労支援をはじめ、30人学級、小学生への医療費助成、個店対策の実施など切実な都民要求にこたえるものであり、この方向こそが都民の願いにこたえるものであることを確信するものです。
1、石原都政の民主主義否定、強権的手法が強まる一方で、これに対する、都民世論と運動が広がりを見せたことは、今定例会での特徴です。
とりわけ、昨年8月以降、東京都によるトップダウン方式による大学破壊がすすめられてきた都立大学において、総長を先頭に、大学関係者がこぞって、都の「改革」に反対の声をあげ、複数の教授が退職するなどきわめて異常な事態を迎えましたが、この責任はあげて、「改革」をおしつけている石原都知事にあることは明白です。また、東京都交響楽団への有機雇用制導入は、オーケストラの質の低下を招くことは明らかであり、楽団員の意思を尊重し、撤回すべきであり、こうした乱暴な運営について各会派が疑問や批判を表明せざるを得なくなったことはっ重要です。
東京都教育委員会が都立学校での卒業式などにおいて、日の丸・君が代を強制していることについて、生徒、親、学校関係者から、内心の自由の権利をおかすものだとして反対の運動がひろがり、裁判での争いにまで発展するにいたりました。東京都が国会決議に反して、日の丸・君が代を押し付けることは断じて許さないものです。
日本共産党は都民の皆さんと力をあわせ、都政の転換と切実な都民要望の実現、きたる参議院選挙での勝利のために全力を尽くす決意です。