都政の進路をめぐる二つの大きな問題―都議会質疑から
くらし・福祉は後退、借金漬けで
大型開発すすめる石原都政
開会中の都議会第一回定例会は、来年度予算案を審議する予算特別委員会、各委員会の質疑をえて、25日の予算特別委員会、28日の本会議で終了しますが、これまでの論戦を通じて、都政の進路をめぐる二つの大きな問題が浮かび上がっています。清水は、都市環境委員会で質疑をおこないました。
社会的弱者に冷淡な都政
大不況、リストラの嵐のなかで、今都民のくらしは本当にたいへんです。小泉内閣の相次ぐ社会保障改悪が都民をいっそう追い詰めるなか、来年度の都予算案では、都民のくらし、福祉を守る自治体として当たり前の役割を発揮することが求められていました。
ところが、石原都政はいまいちばん苦しんでいる高齢者や低所得者など社会的弱者に都として手をさしのべることはしないという、あまりも冷淡な姿勢を示しました。
12日の予算特別委員会で日本共産党の都議は、都内の生活保護受給世帯が、増え続けている事実を、くらしが苦しくなっている証明としてあげ、生活保護制度の前の段階でくらしを守ってきた老人医療費助成(マル福)など都が切り捨ててきた独自施策の復活・拡充を求めました。
しかし、都は、低所得の人たちへの施策について「最終的な手段として生活保護が講じられている」と答えました。生活保護があることを理由に、自治体の役割であると独自の福祉施策を次々と後退させていくというのが、いまや、石原都政の基本姿勢となっているのです。
開発偏重「都市再生」へまい進
その一方で、大規模開発、大型道路計画に偏重した「都市再生」プロジェクトへの熱の入れようは異様です。
来年度予算編成の「重要施策」では、福祉12%、雇用1%に対して、「都市再生」関係が57%という偏重ぶりです。十二日の質問で石原都政が力を入れている「秋葉原ITセンター」計画で、都が鹿島建設を"特別扱い"したという疑念が指摘されました。
道理を尽くして計画凍結と都民参加での再検討を求めた質問に、石原知事は激高し、指をさして「共産党は賛成か、反対か」とヤジをとばす場面さえ見られました。
都の財政危機をもたらした最大の原因は、「臨海」をはじめとした大型開発です。ところが、都は今年度最終補正予算と来年度予算をあわせば、前年度以上という投資的経費を引き続き公共事業に注ぎこんでいます。
いまこそ、借金依存型の大型開発優先からの脱却が求められているのに、石原都政は正反対の道をすすもうとしています。
共産党が厳しく批判
こうした石原都政に対して、都民の立場にたって、正面から異議を唱え、論戦を挑んだのは日本共産党だけでした。
自民、公明、民主など各党の石原都政にたいするきわめて迎合的な姿勢は、今議会の特色です。