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2008.01.31
1月31日 日本共産党都議団は2008年度都予算案に対する復活要望書を石原知事に提出しました。その内容は以下の通りです。
東 京 都 知 事
石 原 慎 太 郎 殿
日本共産党東京都議会議員団
2008年度東京都予算に関する復活要望書
いま、都民の暮らしと営業は、貧困の深刻化と社会的格差の広がり、庶民大増税と社会保障の連続改悪などによって、かつてない深刻な状況に追い込まれており、東京都が、都民のくらしと福祉を守るために全力をつくすことがつよく求められています。
ところが、石原知事が発表した来年度予算原案は、過去最高の都税収入が見込まれるにもかかわらず、福祉や教育、中小企業対策など切実な都民要望はかえりみられず、もっぱら、オリンピック招致をテコにした大型開発とインフラ整備にむけた基金に税金をつぎ込むものとなっています。また、都政の喫緊の課題となっいる貧困と格差の是正をはじめ、少子高齢化社会対応、地球温暖化対策、地震に強いまちづくりなどの予算も限られ、本格的な対応にほど遠いものとなっています。
日本共産党都議団は、来年度予算を切実な都民要望と都政の重要課題に応えたものとするよう、以下の復活要望を提出するものです。
共 通
1. 貧困と格差、増税と社会保険の負担増から都民生活を守るため、知事が公約した個人都民税の軽減、低所得者のための緊急生活応援手当や住宅手当(家賃助成)、廃止した経済的給付事業の復活など、減税と給付の両面での対策をおこなうこと。
2.「低所得者対策プログラム」は、対象者をひろげ、返済不要の給付を柱にすえること。職業訓練については、既存の訓練とは別枠で実施すること。訓練期間中の貸付金については、返済免除や3年程度の据え置き期間など、負担軽減に努めることなど、実効性のあるものに抜本的に拡充すること。
3. 原油高騰による石油・原材料など物価高騰から、都民のくらしと営業を守るため、低所得者や高齢者世帯など社会的弱者のための灯油購入補助、生活物資の低価格での提供などを行うこと。ガソリンなど石油製品や食料品・日用品などの便乗値上げの監視を強化するとともに、灯油の確保と価格の引き下げ、福祉灯油の拡充、石油元売り会社の利益還元などを、国に強く求めること。
4. 大企業がその社会的責任を果たし、パートや派遣労働など不安定雇用中心から正社員による雇用にきりかえるよう働きかけること。
都職員の総定数抑制政策をあらため必要な職員の確保に努めること。とりわけ、教員、消防隊員や看護師など、人材確保が急がれる分野での都職員を率先して採用し、若者の雇用の拡大に努めること。都の非常勤職員や派遣職員の賃金引き上げや交通費支給など、官製ワーキングプアを解消すること。
5. 地球温暖化を促進させる超高層ビル・事業所ビルの抑制で都市としての成長をコントロールし、持続可能な都市・東京をめざすこと。二酸化炭素については、少なくとも2010年までに1990年比で6%抑制を達成するため、都市公園や緑地の確保、太陽光など新エネルギー導入事業の促進など必要な予算を配分すること。大規模事業所の二酸化炭素排出量抑制の義務化、中小業者への助成など実効性ある対策をすすめること。
6. オリンピックを聖域としないこと。
@三環状道路や主要施設へのアクセスのためのインフラ整備などの大型開発・浪費型公共事業は抜本的に見直すこと。「外郭環状道路・その2地上部道路」の調査費は計上しないこと。築地中央卸売市場の豊洲移転は中止すること。
Aオリンピックのためのスポーツ・文化施策を優先させるのではなく、都民や団体の要望に立脚した施策を柱にすえること。オリンピックムーブメントの名によるイベント、テレビ広告、招致活動など税金の濫費の拡大は行わないこと。
7. 増えた都税収入は、不要、過大な「東京オリンピック開催準備基金」、「法人事業税国税化対策特別基金(仮称)」などへのため込みはやめ、都民のくらし、福祉を柱に活用すること。
8. 都立高校授業料、霊園使用料の引き上げなど、都民に負担増を押しつけないこと。都民負担を軽減するため上下水道料金の引き下げを行なうこと。とりわけ生活が深刻な低所得者、高齢・障害者、生活保護世帯、用水型中小企業への減免を拡充すること。
9. PFI、独立行政法人、指定管理者制度、市場化テストなど、住民サービスを後退させ、官製ワーキングプアをもたらすニュー・パブリック・マネジメントの持ち込みを中止すること。老人医療センターの独立行政法人化・PFIによる施設整備、都営住宅の指定管理者の競争入札の拡大、都立高等専門学校の独立行政法人化などは行わないこと。
総 務 局
10. 「市町村総合交付金」を大幅に増額すること。総合交付金化を通じた都による市町村の行政評価制度の導入及び「都市再生」や都民施策の切りすてをすすめる「行政改革」の押しつけは行わないこと。
11. 都市計画交付金を増額すること。
12. 首都直下型地震などの大規模災害への対応に万全を期すこと。超高層ビルや首都高速道路、橋梁、地下鉄などの都市施設の耐震対策を抜本的に強化すること。また、長周期地震動・側方流動の知見をふまえた想定とその対策を急ぐこと。
13.多摩の振興を都政の柱にすえ、暮らし、福祉、教育、産業など総合的に位置づける「多摩振興プラン」を市町村と協同で策定すること。島しょ振興のため、島しょ振興公社に対する貸付金の増額や市町村総合交付金の増額を行うこと。原油高騰の影響から、島民の暮らしと営業をまもるため、定期航路や貨物運賃への補助を増額することなど、支援を強化すること。三宅島の災害復旧・復興特別交付金を継続すること。
財 務 局
14.公共事業を、住宅や福祉、学校、生活道路など生活密着型に切り替えること。分離分割発注に努め、中小企業の発注率を高めること。
生 活 文 化 ス ポ ー ツ局
13. 私立学校経常費補助は、公立学校標準運営費の2分の1助成を名実ともに堅持するとともに、私学助成について、以下の事項について拡充を図ること。
@ 私立幼稚園教育振興事業費補助の削減はやめ、当初の削減以前に戻すこと。
A 私立通信制高等学校経常費補助は、広域通信制高等学校に対してもおこなうこと。
B 私立高等学校都内生就学促進補助は継続すること。
C 私立高等学校等特別奨学金制度の補助対象を広げ、補助単価を増額すること。
D 私立幼稚園児保護者負担軽減事業費補助を拡充し、補助単価を抜本的に拡充すること。
E 私立専修学校教育振興費補助を拡充すること。
F 私立専修学校職業教育緊急支援事業を継続すること。
G 東京都育英資金貸し付け単価を増額すること。
15. 体育施設4館の維持管理のための改修予算を増額し、駒沢オリンピック公園公式野球場のスタンド・照明増設工事、第1野球場のスタンド改修工事、東京体育館のメインアリーナ仮設スタンド改修工事、辰巳国際水泳場の照明器具改修工事を実施すること。
16. 武蔵野の森競技施設の建設凍結は解除し、地元自治体との話し合いを再開すること。
17.消費生活総合センター、多摩消費生活センターの機能、人員を拡充し、多様化し件数も増えている消費者相談や商品検査などへの対応が十分できるようにすること。
都 市 整 備 局
18. 震災対策は、「減災」と「復興」を一体的にとり組むことを基本に、施策を抜本的に見直すこと。木造住宅密集地域の指定を拡大するとともに、公共用地による防災公園や建替促進住宅のための種地確保、共同建て替え助成など、都が積極的な役割を果たすこと。
19.木造住宅の耐震補強工事助成の要件を緩和し、一般家屋も広く活用できるようにすることや居間や寝室など住宅の一部の改修についても助成をおこなうこと。マンションの耐震改修助成規模を大幅に増やすとともに、劣化診断、大規模修繕、建て替えなどへの助成と長期低利の融資制度を都独自につくること。
20.ネットカフェ難民のための住宅確保や低所得者、若年ファミリーに対する家賃助成制度の創設など住宅困窮者対策を強化すること。都営住宅の新規建設を再開するとともに、空き家を活用し、公募を大幅に増やすこと。都営住宅家賃の抑制、減免制度の復活など家賃負担軽減に努めること。使用承継制度はもとに戻すこと。
21. 豪雨対策として、対象河川流域を拡大し、個人住宅への浸透マス設置助成規模を増やすこと。
環 境 局
22. 稲城の南山開発は認めないこと。自然公園での開発行為の規制の強化、特別保全地域の指定の拡大、緑地公有化予算を大幅に増額を行なうこと。里山、遊水池、樹林、崖線など自然を保護すべき地域の公有化を促進すること。
23. 自動車総量規制の目標を設定し、交通需要マネジメントやモーダルシフトなど、自動車交通量の削減のための総合的な対策をすすめること。
福 祉 保 健 局
24.後期高齢者医療制度の保険料引き下げのための補助を実施するとともに、健診事業への補助を増額するなど、広域連合に対する財政支援を強化すること。
25.65〜69歳の高齢者医療費助成、および重度の在宅要介護高齢者に対する介護手当を実施すること。
26.シルバーパスは、所得に応じて3千円などのパスを発行するとともに、多摩モノレールにも適用すること。税制改定により住民税課税になった人について千円にすえおく経過措置は、新規申請の人も対象にすること。
27.特別養護老人ホーム経営支援事業および整備費補助を増額・拡充するとともに、療養病床を維持継続できるよう運営費補助を実施すること。小規模多機能施設の整備促進のため、運営費への都独自支援を行うこと。
28.小中学生の医療費無料化を実施するとともに、乳幼児医療費助成をふくめ所得制限はなくすこと。妊婦健診の無料化を実施する区市町村に対する財政支援を行うこと。
29.認可保育所増設のため用地費助成、都有地の無償・低額貸与を実施するとともに、運営費に対する財政支援を増額・拡充すること。
30.福祉・介護人材の確保・養成対策を拡充・強化するとともに、私立保育園など民間社会福祉施設に対するサービス推進費補助の削減をやめ、職員の経験年数に応じた加算を再開すること。
31.障害者自立支援法による「応益負担」に対する都独自軽減を拡充し、住民税非課税者は無料化すること。事業所の運営に対する財政支援を拡充するとともに、共同作業所や学童保育グループなどの新設を認めること。
32.重症心身障害児の入所病床を増やすとともに、通所事業、短期入所事業を拡充すること。
33.難病医療費助成の対象疾病を増やし、骨髄異形成症候群などを加えるとともに、難病相談・支援センターを拡充すること。
34.国民健康保険料(税)の負担軽減のため、特別区、市町村、国保組合への助成を増額・拡充すること。特定健診に対する財政支援を拡充し、健診内容の充実と無料化をすすめること。
35.福祉保健区市町村包括補助6事業(高齢者対策区市町村包括補助、障害者施策推進区市町村包括補助、子育て支援基盤区市町村包括補助、ひとり親家庭支援区市町村包括補助、福祉保健基盤等区市町村包括補助、医療保険政策区市町村包括補助)を増額・拡充すること。
36.周産期母子医療センターの緊急搬送体制充実のため運営費補助をさらに増額・拡充するとともに、二次医療機関の緊急うけいれ体制整備への補助を実施すること。
37.公立病院運営費補助、へき地医療に対する支援事業を増額・拡充すること。また、救急告示病院および休日全夜間診療事業に参加する病院への財政支援を増額・拡充するなど、救急医療体制を強化すること。
38.小児科、産科など不足している医師の育成・確保のための奨学金制度、離職医師の復職を支援するドクター・バンク制度を創設すること。都立看護専門学校の定員を増やし、看護師養成を強化すること。
39.がん診療連携拠点病院、および都認定がん診療病院に対する補助を増額・拡充し、機能強化をすすめること。また、在宅がん患者を支援する夜間電話相談センターを開設すること。
病 院 経 営 本 部
40.都立病院、公社病院の医師、看護師を増やし、休止している病床、診療科の再開をはじめ、医療・看護体制を拡充すること。都立豊島病院の看護師削減、豊島病院および松沢病院の病床削減は中止すること。
41.都立病院の統廃合、各地で破たんしているPFI導入、地方独立行政法人化の検討は、中止すること。
産 業 労 働 局
42. 中小企業予算を大幅に増額し、中小企業振興条例の制定、分野別、業種別の振興プランを策定し、振興に努めること。
43. 都内製造業の活性化のため、ボトムアップ方式で振興計画を策定すること。既存の集積地域に加えて集積が期待される地域や、地域横断的な産業クラスターなども視野に入れた新たな工業集積地域支援事業を立ち上げること。
44. 「新・元気出せ商店街事業」を増額し、対象事業、適用範囲を広げ、複数回数利用や補助率の引き上げ、一定期間の経年事業など商店街の要望にこたえ改善すること。すべての商店街が利用できるようにすること。オリンピックフラッグは押しつけないこと。「進め、若手商人育成事業」を継続、拡充すること。
45. 区市町村が自主的に計画した商店街支援事業を包括的に支援する「商店街総合支援事業」を創設し、「新・元気出せ商店街事業」、個店対策とあわせた三位一体の支援システムをつくること。
46.商工業支援、都の人材育成のため商工指導所を復活させること。産業技術研究所・中小企業振興センターの統合移転・独立行政法人化をやめ、都内中小企業の生き残りのためにふさわしく充実させること。
47. 制度融資の預託原資を復元し、融資枠を拡充するとともに、金利についても、低利の政策金利とすること。責任共有制(部分保証制度)を中止し、全額保証を継続すること。また長期返済への改善を図ること。
48. 「雇用対策室」を設置するとともに、都として緊急雇用事業を創設し、一定期間、職に就けなかった若者の就労を確保すること。中小企業団体、区市町村が取り組む、就職相談、就職紹介等の取り組みを支援すること。を立ち上げること。
49.高卒未就職者を雇用する中小企業に奨励金を支給する事業など、若者を採用した中小企業に助成をおこなうこと。若者の空き店舗を活用した開業を支援するため、家賃補助や経営相談など資金力と経験に乏しい若者を支援する仕組みを創設すること。
50.労働情報センターの相談窓口を増やすこと。急増しているメンタルヘルス相談に対応できるようにすること。「ポケット労働法」を増刷し、コンビニ、ネットカフェ、映画館など、若者がよくいく場所に大量におくこと。都内の高校生すべてに配布すること。中学校、高校、専門学校、大学などで労働法の普及啓発が活発に行われるよう、都として取り組むこと。
51.農林水産業予算を増額するとともに、都市農業の振興のため農地の保全対策や後継者育成などを行なうこと。
建 設 局
52. 都市公園の整備予算を大幅に拡充し、開発が計画されている大規模遊休地やグランドなどの用地買収、公園整備を促進すること。
53. 生活道路や歩道整備、バスベイ、架空線の地中化など都民生活に関わる道路整備を促進すること。路面補修予算を増額し、補修サイクルを短縮すること。交通渋滞の早期解消を図るため、交差点すいすいプランを促進すること。
54. 市町村土木費補助の大幅増額を図ること。「みちづくり・まちづくりパートナー事業」の市町村負担を軽減し、新規箇所を含めた制度を継続すること。
55. 集中豪雨による水害防止のために、中小河川の改修や地下貯留管の緊急整備などを促進すること。
56. 橋梁、高潮防御施設、中小河川などの耐震・老朽化調査を実施し、防災対策を強化すること。
教 育 庁
57. 都として来年度から30人学級にふみだすこと。区市町村が実施する場合はこれを認めること。
58. ゆとりある教育を実現するため教職員を大幅に増員すること。15、16学級の小学校の専科教員について、現行の3名配置を継続すること。大規模校の養護教諭の複数配置を拡充すること。都立高等学校用務員の民間委託は中止し、定数削減はしないこと。
59.特別支援学校のセンター的機能を充実するためコーディネーターの専任配置を12人にすること。重度重複障害学級の増設をすすめること。
60.公立小中学校の耐震補強、老朽校舎の改築・改修に対する補助制度を創設すること。都立学校の老朽校舎や改修・修繕の予算を抜本的に増額すること。
61.スクールソーシャルワーカーを小中・高等学校に配置すること。
62.都立高校生への就学援助を実施すること。
63. 都立中央図書館は、利用者・関係者から大きな批判があるワンストップサービスを強行するのではなく、現行の各フロアーでのレファレンスを継続すること。都立多摩図書館の地下収蔵庫の収納能力増加のための改修工事を行うこと。
消 防 庁
64.救急車を増車し、大規模な消防署には2台、出張所にも全所配置をめざすこと。
65. 消防団の出動手当ての単価を千円引き上げること。また、分団本部の改修を充実すること。
警 視 庁
66. 信号機設置数を削減せず、都民の要望に応えるよう増やすこと。
交 通 局
67. 都営地下鉄駅の火災避難対策とバリアフリーの促進、ホーム柵設置を急ぐこと。都営地下鉄の安全確保のため、駅業務や保守事業の民間委託をやめ、都職員を配置すること。
68. バス路線の廃止・縮小をやめ、ミニバスや観光ルートバスなど拡充を図ること。
以上