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新銀行東京について文書質問をしました

                                                  2007.06.28

  07年第2回定例会 文書質問趣意書

                       新銀行東京について

清水ひで子(日本共産党)

 わが党は新銀行について、2006年3月期決算と新中期計画について明らかになり、都が出資した1千億円のほとんどが失われる事態となっている事に対し、代表質問で知事の責任を質し早期撤退を求めたが、知事は経営陣の責任であるといい、今後も経営を継続し充実していくなどと答弁した。そこで知事に「経営陣に責任を押しつける答弁は無責任ではないか」「金融庁の検査と指導を受ける」ことについて再質問を行いました。しかし、知事は全く答弁にたちませんでした。そこであらためて知事に伺うとともに、決算及び新中期計画の内容について質問します。

Q 新銀行の破綻責任を経営陣にすべて押しつける答弁は無責任であり、トップダウンで銀行を設置し1千億円を投じた知事自身に最大の責任があるとは思わないのですか。

Q 今回の決算内容は、民間銀行であれば、金融庁の業務改善命令が出されてもおかしくないとの専門家の指摘もあります。預金者保護、健全な経営の立場に立てば金融庁の検査と指導を受けるのは当然と思いますが、なぜ、要請しないのですか。

Q、知事は「乾坤一榔」などと言っていますが、ギャンブルではありません。1千億円を失うことになったら、補償できるのですか、責任をとるんですか、それぞれ伺います。

 そもそも新銀行東京は、中小企業に役立つ金融機関として設立されたものですが、決算内容は、中小企業に役立つものとなっていないことが明らかです。また、新中期計画の方向も、資金の半分が国債などの中小企業融資以外の運用とされており、専門家や業者から疑問の声が上げられています。そこで、何点か伺います。

 ある業者の方は、「ホームページを見たところ、運転資金500万円、60ケ月返済を金利20%以上、連帯保証、担保なしとあり、新銀行から融資を受けたが、実際には、金利が高い上、返済期間が短かった」、そこで、「返済期間をのばしてほしい」と要請したら、「機械が出したデーターなので認められない」、「借りるか借りないかだけ」だと有無を言わせない対応で話し合いの余地なしであった。

 その方は当座しのがなければならないので、「街金よりましだから」と思い申請したが、やはり高い金利に耐えきれず、その後、他の金融機関から借りて一括返済したといいます。
 また、別の方は、1000万円の融資を申し込んだところ、金利年10%で2年の短期返済でしか認められなかった。借りた業者は、金利が高く短期返済だったため、「これは大変だ」と思い、他の金融機関から借り入れを起こして5ケ月で返済したとのことです。

 さらに、古書販売業のかたは、350万円を金利年11%で借りたが、利息が毎月2万円で大変で、他の銀行から借り入れをして返済したいと思っているとのことです。
 以上のように、新銀行東京の提供する融資はいずれも短期、高金利で、中小業者に役立つものとなるどころか、困難に追い打ちをかけるケースも見られます。また、最近では、金利が一律14%の「わらしべローン」がラジオでも宣伝されています。

Q このような高金利をつづけるつもりなのですか。せめて、他銀行の市中金利なみの金利で中小企業に融資を提供するつもりはないのですか、伺います。

Q 高コスト構造が問題となっていますが、銀行規模が信用金庫、中堅クラスでしかないのに、大企業や大手銀行が集まる大手町の一等地に本社を構えていることについて、わが党は第1回定例会で質したところです。大手町の本社を継続するつもりなのですか、伺います。

 中小業者支援というならば、制度融資の充実や商工業支援を強化することが何より求められています。中小企業は、現在、政府系金融機関の統合などによる金融市場の縮小や、この10月から実施される部分保障制度をはじめとする国の責任共有制度導入によって、資金調達がいっそう困難となることが予想されており、都の制度融資の充実を切実に願っています。

 部分保証が実施されリスクに見合った金利及び保証料を徴求された場合、融資が受けられる企業は、事故率が少なく、金利や保証料の負担能力の高い業種や中小企業に対象が絞り込まれることになり、結果、経営難に苦しむ多くの中小企業が排除され、融資を拒絶される可能性が高くなることが予想されます。
 今、従業員20人以下の小企業の保証付融資利用率は54.6%過半となっている。

部分保証の本格的導入や保証料率の引き上げの方向で見直しが図られるとすれば、中小企業金融の円滑化に多大な影響が及ぶことは必至です。

Q 保証協会と金融機関の責任共有等の信用保証制度の見直しにより、制度融資において変更や運営の困難を強いるものにならないよう全額保証の継続をはかること。

Q また、制度融資を中小業者の返済能力にみあった低利の政策金利とすること、また、長期返済への改善をはかることを求めるものですが、どうか。

 次に、NPOにたいする融資制度についてです。

 NPOにたいする融資制度の拡充が急がれています。介護保険事業では、株式会社コムスンが虚偽の申請内容により事業者指定を受けたことなど営利企業の参入拡大で、介護保険制度の問題点がふきだしています。しかし、少なくない小規模事業者は、介護保険法にもとづくサービスの提供、介護保険法にない内容の依頼にも相談にのり、お客様の満足のいくサービス提供で喜ばれています。

 ただ、訪問介護サービス事業にはサービス提供から国からの介護報酬の受け取りまでに3ケ月近くかかります。十分な資金がなく設立しているところも多く、多くの事業所は常に資金難の状態におかれており、ボランティアの方々の献身的な活動に頼る形で運営されています。金融機関から融資を受けようとしても、断れてしまいます。

 こうした小規模事業所は、特定非営利活動促進法により法人格を得て、活動していますが、東京都は、2007年度の重点事業としたNPOにたいする融資制度は、こうした方々から大変歓迎されており、一日も早い実施が求められます。

 ところが、この制度は、3月26日には(株)新銀行東京が保証機関となって、6月1日から融資の受付を開始すると発表されましたが、6月未現在でも未だ受付が開始されておりません。東京都からの公式発表すら行われないという異常な事態になっています。

Q 重点事業として位置づけられ、6月1日から受付が開始される予定だったにもかかわらず、受付の開始が遅れていること、その事情すら公表されていないというのは、どういうことですか。早急に、事態の進捗状況を発表するよう求めます。

 新聞報道では、この融資制度について、「新銀行が提携先の信用金庫を中心に、融資制度への参加を働きかけてきたが、調整は難航」、「信用金庫にはNPOの審査ノウハウがなく融資体制が整う見通しの信金はわずか」などと報道されています。保証機関の公募についても、新銀行東京だけの応募でした。

 同様の融資制度をつくっている神奈川県では、融資の申し込み受け付けに際し、県の中小企業センターが現地調査を行う、県の認定委員会が融資対象の可否について審査する、融資対象として適している場合は県から認定通知書が送付されるなど、県が全面的なバックアップ体制をとっています。

Q 東京都においても、保証・審査を金融機関まかせにせず、都として保証、審査にかかわるなどして、早急に融資体制を整えるよう提案します。

 東京都の制度は、保証利率は保証機関が決めます。融資期間は5年以内。利率は金融機関が決めることになっています。一方、神奈川県の制度では、信用保証料はに対して0.8%い融資利率年2.1%(固定金利)、融資期間も7年です。

Q 事業者が借りやすいように、制度の内容を改善するよう求めます。

以上


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