二〇〇六年都議会第四回定例会一般質問(全文)
2006.12.08
日本共産党を代表して石原知事に質問しました
わが党は、昨日の代表質問で、石原知事のファミリーがふかくかかわったワンダーサイトの問題をとりあげ、都政の私物化をきびしく質しました。同様に、都民の怒りの声が殺到しているのが、石原知事が、就任以来十九回もおこなってきた超豪華海外出張です。
都民にはそれこそわずかな額の補助やサービスを切りすてて、痛みをおしつけながら、自分自身は一回二〇〇〇万円、三〇〇〇万円もかけて観光日的としか思えないような海外出張をくり返していることは認められるものではありません。
ところが知事は、記者会見などで、「自分でどうこうしろと言ったことはない」 「事務方が決めたこと」 だといって、自らの責任をたなあげして、責任を職員に押しつけようとする発言をくり返しています。海外出張のほとんどが知事のトップダウンで行われてきたことから見ても、無責任きわまりない態度です。
今日は、この間、あらたに判明した事実もふまえて質問をおこないます。
まず、知事自身の豪遊問題です。知事が海外出張するときはかならず、飛行機の料金は多くの都民がつかうエコノミークラスの三倍もするファーストクラス、ホテルは最高ランクのホテルの高額な部屋をおさえ、現地の移動も動く応接室と言われる超豪華リムジンを乗り回すなどと破格です。
知事、都民はたび重なる増税と社会保障の連続的改悪で、毎日の生活を切りつめ、旅行をあきらめたりしているのです。
一晩で最高二十六万円という、一か月分の給料に匹敵するホテル代に、税金を使っていることに「痛痒」を感じないのですか。答弁を求めます。
知事、近県でも、大阪でも、知事の旅費規程では航空機はファーストクラスに乗れるのにビジネスクラスを利用しています。せめて他の知事と同じように、ビジネスクラスにしようと一度でも考えたことがあるのですか。答弁を求めます。
また、知事は、副知事の依命通達などで、財政が厳しいから経費を節減しなさい、旅費を節約しなさいとそれこそ毎年のように指示しています。であれば、自分の旅費も少しでも安くすませようとするのが、当たり前ではありませんか。それとも、知事はご自分のお金でホテルに泊まるときも、人まかせで料金のことは考えないのでしょうか。知事の答弁を願います。
つぎに、ワンダーサイトでも公費で4男を海外出張させていた事実が浮かび上がりましたが、知事の海外出張でも夫人や側近の特別秘書を特権扱いしていることです。
石原知事は、国際儀礼を理由に、四回も夫人を同行しています。その費用は航空運賃はファーストクラス、ホテルも知事と同様の高額なもので、出張費用は一回あたり二〇〇万円前後もかかっています。では、ファーストクラスの旅費や高いホテル代を支給する根拠は何なのでしょうか。調べましたら、支出について記載されているのはワシントンDC出張の際の文書に、「知事夫人及び特別秘書については出張の性格及び業務上の必要により搭乗座席クラスを知事と同じものとする」と書いてあるだけでした。
知事、夫人の旅費を公費で支出した条例上の根拠は何なのか明らかにしてください。「国際儀礼」という名目さえあれば、規定がないのをいいことに、高額な税金の支出をおこなってよいとご自身でも考えているのですか。知事夫人に関わる問題ですから、知事自身の考えをお聞かせ下さい。
夫人が海外出張した根拠は、国立公園の園長の昼食会とか商工会議所の夕食会、サンフランシスコ総領事の晩餐会に知事夫妻が出席することです。しかし、神奈川、大阪、福岡県の知事は配偶者を同伴していません。昼食会や夕食会に招待されたからといって、一回二百万円ものお金を公費で払うというのでは、毎日十円でも倹約しようと生活している都民が批判するのは当然だと思いませんか。
マスコミからも「そもそも首相のように外交が必要ないのに、都知事がこんなに頻繁に夫人同伴で海外へ行く必要があるのか」という批判がだされてます。埼玉県知事の場合は一回だけ、メキシコ州知事への訪問団に夫人が同行していますが、すべて私費で負担しているのです。知事、どう考えますか。答弁を求めます。
四男の延啓氏と海外出張の現地で合流しているケースがわかっているだけで、二回見つかりました。一つは、昨日とりあげたスイス・ダボスの 「東京ナイト」 で、これは延啓氏の旅費をイベントの委託費に盛り込ませていることが明らかになっています。もう一つは、二〇〇四年十月の知事の台湾出張です。同じ時期に、四男もワンダーサイトの事業で台湾に出張していることが、開示された文書で判明しました。開示された今村参与のメールには、十月二十四日夜、台湾と石原知事との夕食会に出席したことや、台風の影響で、石原知事が乗る飛行機が飛ばないことを前提に、二十五日の昼を延啓氏と要人との食事を予定していることなどが、書き込まれています。
私が問題だと思うのは、今村参与が、延啓氏の出張について、「ワンダーサイトからの調査委託できませんか」といって、ワンダーサイトの調査委託という扱いで出張費を出させようとしていることです。このメールでのやり取りには、なんとか延啓氏を公費を使って海外出張させようとする今村氏の思いが明白にあらわれています。延啓氏は、どういう資格、理由でワンダーサイトの台湾出張に同行したのですか。明らかにしていただきたい。
知事、昨日も指摘したように、知事の家族をワンダーサイトの事業にたずさわらせ、口を出させることは事業をゆがめる元になります。直ちに正すべきだと思いますが、お答えください。
知事の腹心といわれる特別秘書の待遇も問題です。特別秘書は、条例上、航空運賃はビジネス料金なのに「知事と打ち合わせることが必要」だとしてビジネスクラスの倍近い料金の豪華なファーストクラスに変更するケースがほとんどです。ホテル代も同じ理由で条例規定の二〜七倍もの上乗せをしています。打ち合わせなら航空機内でおこなわなくても、同じクラスの部屋に宿泊しなくても知事の部屋ですませればできることではないですか。
知事は都民の税金をどう考えているのですか。特別秘書の航空運賃を飛行機のクラスを条例どおりのビジネスクラスにするだけで、ロンドン・マン島出張では七十三万円も節約できたのです。それだけあれば、視覚障害者をささえる盲導犬のえさ代補助、六四万円が確保できるではないですか。知事、お答下さい。
マスコミからも「打ち合わせのときだけ知事のいるファーストクラスの場所に移動すればよいではないか」と指摘されていますが、知事、こういう疑問にたいしてどう答えるのですか、伺います。
一回二百万円といわれる通訳の費用もあまりにも高すぎます。
それは、石原知事の場合、通訳は特定の会社にこだわり、わざわざ日本から随行するため、現地採用では必要のない交通費や宿泊代、拘束料などが必要となるからです。なぜ特定の通訳にこだわるのかについて、開示された特命理由書では「知事自身が発言を無意識に省略、割愛した場合に必要に応じて都政の現状や知事の従前の発言をふまえて適宜補足するという高度な技術が不可欠」だとされています。
しかし、自分がいえなかったことまで通訳に補足させなければならないとは、何とも情けないことです。こんなことがもし事実とすれば、東京都を代表して外国にでかける資格が問われるのではありませんか。知事、お答下さい。
仮に、通訳を現地で雇うようにすれば、それだけで百万円近く節約できることになります。これはあなたが打ち切った、視力と聴覚の二重の障害がある盲ろう者の通訳介助者を養成する事業費の額にあたります。海外出張の通訳の費用を少しでも節約しようと思わないのですか。お答え下さい。
視察の内容も、高額の税金をかけて行く必要があったのかほんとうに疑問です。
まず、一四〇〇万円余もかけたガラバゴスですが、この目的は環境保護、観光産業のための視察でした。しかし、調べてみると、知事が出かける少し前に、環境局が、十五日間の日程で五百万円もかけて綿密な調査・検討をおこなっていました。これに加えてわざわざ知事が莫大な費用をかけて行く必要があったとはとうてい思えません。だからマスコミからも、ガラパゴスでは三八万円かけて小型クルーザーを一日借り切ってクルージングを楽しみ、二〇六万円かけてホテル並みの施設を備えた大型クルーザーで四日間のクルージングと諸島見物したと、書きたてられたのです。観光旅行の域を出ていないといわれているのです。知事自身「都議選の応援がめんどうくさいからガラバコスに行っていた」と告白していたではありませんか。
二千百万円かけたレッドウッド国立公園の視察は、自然保護のレンジャーの視察が目的でしたが、実は、知事が出張する時には、環境局でレンジャーの制度はほぼ完成しており、知事がわざわざ、出かける必要はなかったものではありませんか。
知事は、これまでに八回、海外出張にあわせて、美術館などの文化施設を訪問しています。このうち、出張の目的に明記されていたのは、二〇〇四年のフランス訪問だけで、それ以外は、目的に何も書かれていないものです。しかし、なかには、文化施設だけに一日を割いているものもあります。こんな日程も税金でまかなっていいのかという都民の批判は当然だと思いませんか。知事の答弁を求めます。
結局、知事の海外出張に支出された税金は、警護のSPなどの費用を除いても、総額二億四千四百万円以上、一回平均一六〇〇万円にも及ぶものとなっています。二〇〇四年には一年間に五回も行っているのです。
しかし、知事は、都民に向かってはどういってきたのでしょうか。都民には自立自助、つまり、自分のことは自分のお金でやりなさいと言って、冷たく福祉の手当や補助金を削り、職員にはそれこそ鉛筆一本も節約しなさいと言っておきながら、自分は超豪華旅行に頻繁に出かけ、都の条例の宿泊規定が低すぎると言ってはばからない。これが仮にも上に立つ人の発言とはとうてい思えません。
豪華な海外出張はやめ、都民のためにこそ税金を使うべきことを、指摘し再質問を留保し質問を終わります。
都庁に寄せられた都民の声をご紹介します。
「知事の海外出張に関する都民の声」
(平成18年11月15日〜12月8日)
・知事を支持 11
・知事を不支持 496
・その他 14
合計 521
主な意見
(支持)
* 他県との比較で東京都が飛び抜けて高いと報道されているが、他県と比較すること自体が
ずれている。安全対策や東京都の格付けから考えて当然のこと。
(不支持)
* 出張費2億は高い。事務局を管理、監督すべきは知事である石原さんの仕事。即刻見直し
と規定との差額分をどのように処理するつもりか報告してください。
* 懸命に働き税金を納めている私たちを何だと考えているのが。こんな使われ方をしている
と知ったら税金など納めたくない。
* 個人のわがままが通るような仕組みでなく、全てオープンにできないか。海外渡航費に
ついても、交際費についても、都のHP上で都民に対しオープンにする必要がある。
* 日頃、税収のアップを口にしながら、税金の無駄遣いとは矛盾していないが。庶民生活
とは全くかけ離れた豪華な外遊費用は、知事本人が返納すべき。
* 「知らないよ、私は。……」は余りに無責任な回答ではないか。正確に事実関係を調
べて公表すべきであり、それに伴う謝罪の言葉が必要ではないのか。
* それほど高額な部屋であれば、それなりの費用がかかっていることは感じられるはず。
感じないのであれば、都民の税金ということを忘れてしまっているからではないか。
「ワンダーサイト等に関する都民の声」
(平成18年11月24日〜12月8日)
・知事を支持 15
・知事を不支持 257
・その他 3
合計 275
主な意見
(支 持)
* マスコミ等による重箱の隅をつつくような批判には屈しないでいただきたい。
* 四男問題、氏はなかなかの芸術家であり、あのステンドグラスを見れば素晴らしい芸術性
を感じる。大いに活用したらよい。
(不支持)
* トーキョーワンダーサイト事業の前々年度比5倍の不可解な予算増額と四男石原延啓氏の
関わる運営は都政の私物化ではないか。
* 四男の海外旅行はどう考えても血税の私物化だ。
* 四男公費訪欧、贅沢血税旅行についての説明が必要だ。
* 知事としては税金を使う公務に近親者を使うことは控えるのが常識ではないか。
「メリットがあれば誰でも使う」というのは暴論だと思う。
* 民間企業でも身内を起用するのは憚る。いわんや公的機関は論外。知事の見識を疑って
しまった。
* 知事は大変尊敬する政治家であり応援しているが、今回の四男の欧州訪問の費用は自費
で捻出した方が良かったと思う。
* 2億4千万円の海外出張費は余りにも常軌を逸している。2億4千万円あれば障害者支援や
ニート対策などでもかなりの実績が挙げられるだろう。
いじめに関する知事発言について
(平成18年11月13日〜12月8日)
・知事発言を支持 26
・知事発言を不支持 147
・その他 6
合 計 179
主な意見
(支 持)
* 石原知事の発言は正しい。大人としての発言をしたと思った。
* 私は子どもの頃苛められた死にたいとまで思いつめた経験あるが、知事の仰ることに反感は
感じない。
* 知事の意見に同感。いじめ問題は本人が克服しなければ何の解決にもならない。親も、学校
任せ、教育委員会任せになりすぎ。先ず一番に子どもを教育する立場にあるのは親だと思う。
(不支持)
* いじめられることに理由はない。助けを求める子どもたちにどのような感情を与えるか考えて
ほしい。緊急事態に発すべき言葉ではない。
* 都知事の発言はいじめを容認するようなもの。いじめられる側が悪いとしが聞こえない。
* 知事の子ども時代とは全く違う。多勢に無勢でけんかをした所で何の効果もない。子どもも
千差万別で大人が書くような文章が書ける小学生もいる。決め付けはまずい。
* 現在の学校の状況、学級崩壊、いじめの実態に関して何も理解していないと言うしかない。
あれが東京都としての公式見解なのか。知事の発言が自殺に拍車をかけたらどうするつもりか。
* 投函者が知事の言うように「大人」か「いたずら」であったとしても、全国のいじめに苦しむ
子どもたらの心を深く傷つけました。
* ああいう言い方は本当にいじめられている人間には残酷極まりない。発言は、いじめている側
の理論で、いじめを正当化しているに等しい。