豊洲問題Q&A 都議選の大争点

豊洲問題Q&A 都議選の大争点

Q: 新市場はどんな土地だったの?
Q: 都が約束した汚染の除去できたの?
Q: 汚染土地に市場つくっていいの?
Q: 「科学的に安全」という人もいるけど?
Q: 築地市場は汚染・老朽化大丈夫?
Q: 築地再整備営業しながら可能なの?
Q: 都議会各党派どういう態度なの?

出所資料(しんぶん赤旗日曜版5/21)

豊洲問題 百条委の必要鮮明

豊洲問題 百条委の必要鮮明
問われた本気度

都議会をふり返る

出所資料(東京民報10/23)

20161023%e6%9d%b1%e4%ba%ac%e6%b0%91%e5%a0%b1%e9%83%bd%e8%ad%b0%e4%bc%9a%e3%81%ae%e7%84%a6%e7%82%b9 小池百合子氏が知事就任後、初めての定例都議会は13日、閉会しました。定例会では都が築地市場(中央区)の移転先として約6100億円もの巨費を投じて整備を追めてきた豊洲新市場(江東区)をめぐり、都の安全軽視の姿勢と隠ぺい体質が改めてあらわになり、真相究明への各党の姿勢が問われました。その物差しとなったのが、日本共産党が提案した強い権限を特つ調査特別委員会、通称、百条委員会設置への対応です。

副編集長 長沢宏幸

百条委員会は証拠となる資料を提出させたり、関係者を証人喚問できるなど、通常の委員会よりも大きな強制力を特ちます。証言や資料の提出を拒否したり、偽証したりした場合は禁固刑や罰金刑などに問われます。

なぜ、通常の委員会でなく、共産党は百条委員会の設置を呼びかけたのかー。 それは、この都議会を通じて、改めて都の隠ぺい体質があらわになったからです。

小他知事は市場問題ブロジェクトチームを立ち上げ、盛り土がなかった問題の検証を進める考えを表明したものの、都中央卸売市場の幹部らは、自ら真実を明らかにしようとせず、盛り土をしなかったのは「技術会議」(有識者らで構成。都が設置)だと責任逃れの虚偽答弁をし、「自己検証報告書」のねつ造まで行いました。また、カギを握る石原慎太郎元知事はヒアリングを拒否するなど、追常の方法では真相究明に困難があります。強力な調査権を特つ百条委員会設置を都議会に期待する都民世論があります。

ところが、百条委員会の設置は自民、公明などが反対し、否決されました。しかも共産党が趣旨説明を求めたことにさえ反対したのです。真相究明への本気度が問われます。

一方、都議会は同日、通常の委員会である「豊洲市場移転問題特別委員会」を設置し、関会中の審査を行うことを決めました。自民、公明両党は当初、この委員会設置にも消極的でした。共産党都議団は同特別委員会の設置に賛成し、真相究明に努力し、同時に百条委員会の設置を引き続き求めていくとしています。

マスコミも注目 共産党の論戦
そもそも、都政を揺るがす大問題となった豊洲新市場の主要な建物の下に土壌汚染対策のための盛り土がなかったことが明るみに出たのは、共産党都議団の調査からでした。今回の都議会で他党を圧倒した、市場の安全・安心を守る共産党の本気度は、〝盛り土〟問題だけにとどまりません(一覧参照)。 開場後の市場を汚染から守リ、安全・安心を支えるはずの地下水管理システムがまともに機能していない疑惑追及も、その一つです。

本会議質問や経済港湾委員会の豊洲市場問題集中審議で、さまざまな角度から、地下水管理システムが機能せず、盛り土が再汚染されている危険性を追及したのです。気化したベンゼンなどの有害物質が市場内に入り込む可能性があり、豊洲新市場の安全にかかわる重大問題です。

都は地下水管理システムの施設の公開を拒み、本格稼働すれは問題は解決すると言い逃れてきました。しかし地下水管理システムを受注した「日水コン」から引き渡しを受ける10月17日になっても、引き渡しを受けることができていないという有様です。さらに、日水コンが、人札条件である地下水流動解析の実験研究施設を所有しておらず、人札参加資格に欠けていた疑惑の追及に対しても、都はパンフレットで確認した」「子会社にある」など二転三転し、その場を取リつくろう答弁をしました。

こうした共産党の論戦は群を抜き、マスコミも注目。「地下水管理、条件満たさず契約か 共産党都議団指摘」(5日付「毎日」)、「都政追及共産が存在感」(6日付「朝日」)と報道。日本テレビ系とTBS系のワイドショーがかち佐代子都議の一般設問を生中継しました。

 

(この記事は東京民報に掲載された記事を転載編集したものです。ホームページ管理者)

2011 年度 第二回定例会を終えて(談話)(2011. 7. 1)

【談話】都議会第二回定例会を終えて

都議会第二回定例会を終えて
二〇一一年七月一日
日本共産党東京都議会議員団
幹事長 吉田 信夫
東日本大震災と原発事故をうけて被災地・被災者支援、エネルギー政策の
転換、防災・福祉都市づくりにどう取り組むかが問われた議会

石原都政は五月末に、東日本大震災をふまえて今後の都政の方向を定めた「都政運営の新たな戦略」を発表するとともに、今定例会に、被災地・被災者への支援や、東京の防災対策を緊急に進めるための補正予算を提案しました。
「都政運営の新たな戦略」は、「東京が機関車となり日本を牽引することで、日本は再生することが可能になる」と述べ、「震災被害に足踏みをすることなく」、都市インフラ整備などを加速させることで、「アジアのリーダーとして地位を維持する」と宣言するものでした。
この「宣言」をうけて提案された補正予算は、一㍍一億円もかける外郭環状道路など浪費的投資に手をつけないため、予算規模は一千三百七十四億円と規定の全会計予算の一%余にとどまる、きわめて不十分なものでした。しかし、補正予算の中身は、被災地・被災者や都民の要望を反映したものであったため、日本共産党は、さらなる補正を組むべきことを要求しつつ賛成しました。
石原知事は所信表明でも、外国企業のアジア本社などを誘致することを強調しました。それだけに日本共産党は、〃東京に大企業を集中させれば日本はうまくいく〃などという知事の誤った立場をきびしくただすとともに、被災地支援や東京の防災・福祉都市づくりなどを最優先課題として、思いきった財政投入をはかるよう求め、積極的な提案を行い、その実現をせまりました。
一、都のもてる力を総発揮し、被災地・被災者支援を日本共産党が被災地・被災者支援に大きく貢献するよう求めたのに対し、石原知事は「全力で支援することは当然」と答弁しました。しかし、ボランティアの派遣も八月以降どうするかについては明らかにされておらず、義援物資の募集は中止のまま、技術者や専門職の派遣による応急対応は五億円規模にすぎません。着の身着のままで避難してきた都内被災者への支援でも、上下水道料金の減免は九月末までにすぎず、応急仮設住宅とする民間賃貸住宅は四人世帯で家賃七万五千円までしか認めないなど、「全力で支援」とはほど遠いものです。日本共産党は、被災地への物的・人的支援の強化、都内被災者への都独自の見舞金支給や食費、交通費の負担軽減など、生活への支援をおこなうよう求めました。
このなかで、被災地支援では、空き店舗を利用した物産販売への支援や被災地応援ツアーへの支援、また都内被災者への住宅提供の拡大や民間借り上げ住宅の提供、クーラーをはじめとする生活備品の設置などを実現させたことは貴重な一歩です。ひきつづき被災者に心を寄せ、総力をあげた支援にむけ努力していきます。
二、都民の命を守る防災・福祉都市づくりを
東京を巨大地震がいつ襲っても不思議ではないといわれ、都民の不安がひろがっています。にもかかわらず石原都政には、都民の生命と財産を守るという確固とした立場がないことが、今議会の質疑を通じてうきぼりになりました。
そのひとつは、東京では木造住宅の倒壊・延焼による被害がきわめて大きいと想定されているにもかかわらず、木造住宅の耐震・不燃化を急速にすすめる姿勢がないことです。わが党は、都の住宅耐震化助成の対象が一部地域に限定されており、助成額も最大でも七十五万円にすぎないため、助成実績が静岡県の三%程度と遅れていることを明らかにし、助成対象の拡大や、高齢者世帯への加算などの拡充を提案しました。しかし、都は冷たく拒否したのです。横浜市が東日本大震災後、助成を七十五万円加算し、最大で一戸あたり三百万円まで助成するようにしたこととくらべても、都が都民の命を守る姿勢に欠けていることを示すものです。
その背景には、石原知事が都に持ち込んだ「自己責任論」、すなわち自分の命は自分で守れという立場があります。このため、震災を予防するために都政が責任をはたすという立場が後景にしりぞいてしまったのです。
日本共産党は、都のこうした立場は、防災計画の前提となる地震の震度想定にもあらわれていることを明らかにしました。多摩地域や都心東部地域では最大震度7の地震が発生する危険があるのに、最大でも震度6強までしか想定していませんでした。日本共産党は知事に対し、現在の想定のあり方への反省を出発点として、どのような大地震が発生しても都民を守りぬける対策をすすめるべきと主張しました。これに対し、都は「震度7に対応している」と言いはりましたが、都の地域防災計画などに、そのような文言はひと言もありません。
同時に質疑のなかで、津波についてはこれまでの想定をこえたものを想定して検討していくと答えたこと、液状化などによる被災世帯への支援では国に対象拡大を要求し、その実現までの間は地元自治体の意向を踏まえ都の対策を「検討」すると答弁したことは重要です。
三、原発ゼロ、再生可能エネルギー確保の抜本強化を
(1)都民の不安にこたえ徹底した放射能対策を

福島原発事故による放射能汚染に都民の不安がひろがり、きめ細かな測定と情報提供、対策を求める声が上がっています。日本共産党都議団が都民の声にこたえ率先して、都内全域128か所での放射線量の調査を実施し公表するなかで、都が100か所での放射線量調査の実施、区市町村への測定器の貸与などを実施したことは一歩前進です。
今議会でも日本共産党は、保育園や学校が放射線量を確認できる測定機器購入支援や、給食食材の測定への支援を求めました。また都として放射性物質が測定できる機器等の整備、海底土、海産物、農産物の測定を拡充するよう求めました。
これに対し、都がいま以上の測定や機器の拡充に消極的態度をとったことは、都民の願いに背をむけるものです。
また、都が広報で「被曝した放射線量が年間10万マイクロシーベルト以下(年間100ミリシーベルト以下)では健康に影響を及ぼすことはありません」と発表したことは重大な誤りであり、撤回を求めました。国でさえ「健康にただちに影響を及ぼすことはない」と、急性の症状などを引き起こさないという言い方にとどめているのです。放射線にはこれ以下は安全だという値はないというのが、国際的な共通認識であり、少なくとも平常時は年間1ミリシーベルト以下が限度とされているのです。しかも、いま問題になっているのは、たとえ低い放射線量であっても被曝しつづけることによる影響です。都は、こうした問題をふまえ、子どもの安全を守りぬくというきびしい立場で、放射能対策にあたるべきです。
(2)原発安全神話からの脱却を
石原知事は、これまで福島原発事故は「想定外だった」とする立場や、浜岡原発必要論をくりかえし表明してきました。しかし今議会における、わが党の追及によって、福島原発事故については、巨大津波の危険性を無視した「人災」であると言わざるをえませんでした。一方、「原発は必要」との立場を知事がくずそうとしませんでした。このためわが党は、原発が死の灰を原子炉内に閉じ込める手段を確立できず、放射性廃棄物の処理の見通しもない未完成で危険な技術であることを指摘し、認識をただしました。知事はまともに答弁できず、「的外れ」と居直るだけでした。さらに、浜岡原発はこうした本質的危険とともに、東海地震の震源域の真上にあることを指摘し、廃炉を求めるべきとただしたのに対しても、知事は耳をかたむけようとしませんでした。四月一日の記者会見で「原発のことはあまり知らない」と公言した石原知事が、原発の危険性について学ぼうともせず推進論をくりかえしていることは、都民の命と安全に背をむけるものであり、きわめて重大です。
(3)都内でも再生可能エネルギーの確保は可能

再生可能エネルギーについて日本共産党は、太陽光発電を都有地や公的施設に設置し、民間住宅の三分の一にとりつければ都内供給電力の一割以上を確保できることを明らかにしました。また小水力発電や洋上風力、波力発電の可能性を示し、自然エネルギーの本格的導入に都がとりくむよう求めました。都も、再生可能エネルギー導入促進の重要性は認め、再生可能エネルギーの全量買い取り制度が開始される必要があるとの認識を示しましたが、都として本格導入をめざす姿勢は表明しませんでした。日本共産党は、都民のみなさんとともに、再生可能エネルギーの本格的導入の道を切り開くために、さらに奮闘するものです。
四、五輪招致かかげ、基金4000億円を復興と防災に回さないのは許せない
被災地・被災者支援や防災対策に、国や都の思い切った財政投入が求められているなかで、石原知事は、二〇二〇年のオリンピック招致を打ち出しました。わが党は、被災地の復興や地震につよい東京を実現することを最優先にとりくむなかで、仮に都民の中に招致の声がひろがれば、その時点で検討すればよいと主張しました。
これに対し知事は、「わが国が大震災から復興をなしとげるためには、その目標ともなる夢や希望が必要」と述べ、招致をすすめる立場に固執しました。被災者が求める最大の夢や希望は、一日も早い原発被害の収束と大震災からの復興によって、安全かつ健康で文化的な生活を送りたいということではないでしょうか。都民の希望も、大地震が発生しても安全な東京を一日も早くつくりたいということではないでしょうか。ましてや、復興支援や防災対策が最優先されるときに五輪招致を理由に準備基金4000億円余を温存し、復興や防災・福祉都市づくりに一切まわさないことは許されません。
五、液状化が発生した豊洲への築地市場移転はやめるべき
石原都政が築地市場を強引に移転させようとする豊洲の予定地では、今回の地震によって108箇所の液状化・噴砂が発生しました。しかし都は、表面を目視しただけで、液状化の詳細な調査や、汚染物質がどのように移動したのかという調査をおこないません。わが党は、多くの専門家が地下部分の調査など詳細な調査をすべきと述べていることも紹介し、全面調査を求めました。
都はこれを拒否しましたが、液状化の危険地域に市場をつくること自体、大問題であり、液状化によって汚染が移動していたら、これまでの汚染調査にもとづいて実施される汚染処理対策は成り立たなくなるのです。国の市場整備計画でも、築地市場の豊洲移転は、まだ確定していません。わが党は、築地市場の現在地再整備をめざし、ひきつづき力をつくすものです。
以 上

 

2010 年度 第四回定例会を終えて(談話)(2010. 12. 15)

【談話】都議会第四回定例会を終えて

都議会第四回定例会を終えて

二〇一〇年十二月十五日
日本共産党東京都議会議員団
幹事長 吉田信夫

一、石原知事の暴走にたいする各党の態度が問われた議会 漫画などの表現に対する行政の介入をすすめる青少年健全育成条例改定、有害物質で汚染された豊洲のガス工場跡地への築地市場移転準備の強行。今議会は、石原都知事による民意を無視した強権的な都政運営がきわだち、それに対する各党の態度が鋭く問われました。
(1)青少年健全育成条例の改悪は歴史的暴挙
―撤回、否決のために全力をあげた日本共産党―
石原知事が提出した青少年健全育成条例の改定案は、漫画・アニメーション等の性表現にたいする行政の恣意的規制により創作・出版活動の萎縮をもたらす危険があり、また、インターネットや携帯電話の利用について家庭教育への行政の介入をまねきかねないものです。
最大の問題は、「刑罰法規に触れる」性行為や「近親者間における」性行為を「不当に賛美し又は誇張するように描写し又は表現」という、新たな規制基準を持ち出してきたことです。都は、対象となる性行為が「社会的に許されるものと」青少年に思わせてしまう恐れのある描写・表現も規制対象になりうると答弁しているのです。
近親者間の性交渉を描いた文学作品は、「古事記」や「源氏物語」などがありますが、都は「古典文学の漫画化のていさいをとりながら、これにかこつけて」性描写がおこなわれているものは、規制対象になりうると答弁しました。作品が描く人間関係、テーマさえ問題にするという条例は、全国に例がありません。
このため、改定案にたいして、日本漫画家協会、日本ペンクラブをはじめ作家団体、出版団体、日本弁護士連合会など法曹界のみなさんが、こぞって反対の声をあげ、改定案に反対の立場からの請願・陳情が一千件近くにのぼりました。
青少年の心身のすこやかな成長の環境をととのえるために、図書の販売等にはルールが必要ですが、自主規制を第一とし、行政がおこなう規制は最小限にとどめられるべきです。
実際、出版と販売の現場では、表現の自由を守りつつ、自主規制の効果を上げていく努力が積み重ねられ、自主規制団体である出版倫理協議会は、月に二千万冊に及ぶ雑誌にシール止めをほどこしています。
にもかかわらず知事は自主規制団体などの意見を無視して、もっぱら行政による規制強化のために今回の改定案をつくったのです。まさに行政による暴走です。
もともと改定推進派であった自民党、公明党は、委員会で一言も質疑を行なわずに賛成しました。言論の府である議会の役割を放棄するに等しい、恥ずべき態度と言わざるをえません。
また、前回改定案に反対した民主党は、石原知事自身が「実質的に前と同じ」と公言しているにもかかわらず、一部の議員が本会議や委員会で問題点を指摘しただけで、会派として賛成し、可決に手を貸したことは重大です。
三党は、「慎重な運用を求める」などとする付帯決議を付しましたが、改定案の危険性は条文そのものにあり、これによって解消できません。そもそも付帯決議には法的拘束力がなく、都政で効果がなかったことは、新銀行東京の設立や、築地市場の豊洲移転関連予算可決の際の付帯決議によって経験ずみのことです。
青少年健全育成条例の改悪は強行されましたが、これによって萎縮することなく、関係者の自主的な努力と社会的合意を大切にしながら、漫画・アニメを含む文化・芸術をいっそう豊かに花開かせることが求められます。日本共産党都議団は、そのためにも、都の青少年施策を、治安対策・取締偏重から、青少年の人格形成を支援する原点に立ち帰らせるよう、ひきつづき奮闘するものです。
(2)民意を無視した築地市場の豊洲移転ゴリおし
―汚染対策のごまかしをただし、現在地再整備の展望しめした日本共産党―
石原知事は、都議会で現在地再整備について審議をつづけているにもかかわらず、一方的に豊洲移転準備を強行しています。昨年の都議選の結果、都議会で移転反対派が多数を占め、最近実施された、水産仲卸組合の総代選挙も反対派が多数を占めているのです。石原知事が民意にそむいて暴走していることは明白です。
もともと有害物資で汚染された豊洲の東京ガス跡地は、市場用地として論外です。しかも地中深くまでの汚染調査をしていない地域が3分の2を占めており、汚染が広範囲にかくされている危険が強いのです。このことに目をそむけた土壌汚染対策では信用しろというのが無理です。汚染処理実験も高濃度汚染の処理はおこなわれておらず、ごまかしに満ちたものです。これまでわが党がこうした事実をつきつけても、都はまともに答えようとしませんでした。今議会での代表質問の再質問でただしたときも、知事は答弁にたてず、かわりにでてきた市場長も「最高権威の学者の英知をおかりして」などとひたすら一部の学者のお墨付きをふりかざすだけでした。
石原知事は、築地市場施設の老朽化を移転の理由にあげています。しかし、この十二年、石原都政が十分な改修や耐震化をおこなわなかったのです。自らの責任をたな上げして老朽化を移転の理由にすることは許されません。いま都がやるべきは移転ではなく、何よりも現市場の改修、耐震化です。現在地再整備は十数年かかるといいますが、過大な施設を見直し、建設費や仮移転費などの都負担による整備、同時並行的な準備などによって、工期を短縮し、業者が合意できる案を必ずつくることができます。わが党はいまこそ都議選で豊洲移転反対、現在地再整備を公約したすべての議員が一致して、石原都政の暴走にストップをかけ、現在地再整備を前にすすめるよう、呼びかけるものです。
二、都政が福祉、くらしを守るという立場に立ちかえるかどうかが問われた
今議会で問われたもう一つの重大な問題は、雇用が破壊され都民のくらしが大変になっているいまだからこそ、都政が住民の福祉、くらしを守るという地方自治体本来の立場に立ちかえるかどうかでした。ところが、知事は雇用情勢が厳しいという認識をしめしていながら、いま以上の雇用対策をやる気がないことを明らかにしたのです。今ほど、都政の転換が求められているときはありません。
(1)雇用、くらし守る具体的提案と財源確保の展望しめした日本共産党

①中小企業支援とセットの雇用拡大を提案
わが党は、知事自身が経済団体・大企業に乗りこみ、直接雇用拡大を求めるようただしました。同時に都の雇用対策が臨時的短期的雇用対策にとどまっていることを指摘、中小企業支援の強化とセットになった安定的雇用創出にとりくむよう求めました。とりわけ超氷河期といわれる深刻な就職難のなか、インターンシップを受け入れる企業の開拓と財政支援、ニッチトップ企業(これまで目を付けなかった分野)にとりくむ先端企業などの育成、製品開発、売上向上を計画している中小企業に対する資金の助成、専門家の派遣、低利融資などの支援を雇用拡大と結びつけるよう求めました。さらに、全国に広がっている住宅リフォーム制度を都としても創設するよう提案しました。
②国民健康保険の負担軽減を求める
民主党政権が国民健康保険事業にたいする国や都、区市町村の負担をおさえる方針を打ち出すなかで、二三区では低所得者などの保険料負担が増大するしくみが検討されています。わが党は、知事が国に負担軽減を求めるとともに、都としても区市町村への支援を強め、値上げをおさえるよう要求しました。これにたいし、都は、「都として財政支援をおこなうことや国庫負担を増やすよう求めることは考えていない」と冷たい答弁に終始しました。わが党は、ひきつづき、都民のみなさんと力を合わせて、国民健康保険の負担軽減のために奮闘します。
③多摩地域の小中学校クーラー設置への財政支援が実現
都民のみなさんとわが党は、市町村立小中学校の普通教室のクーラー設置について都が助成するようくり返し求めてきました。そして、今議会でのわが党の代表質問にたいし、都は「財政支援策を検討していく」と答弁し、今年度から都によるクーラー設置への補助が実現することになりました。重要な成果です。
④浪費の一掃と大企業の適正な負担による財源確保策を提案
わが党は都にたいし、1㍍1億円もかける外郭環状道路など巨大開発を最重点にした予算の使い方を改めるとともに、東京で集積の利益を享受し巨額な内部留保をためこんでいる大企業に適正な負担を求めることで、都民要求実現のための財源を確保することを提案しました。
これまでも、法人税や法人事業税の税率引き下げを中心とした税制改定により、都の法人二税は大きく落ちこんでいます。この十数年で、少なく見積もっても、都は八千億円以上の減収になっています。
また、法人事業税の一部国税化という国の不当な措置でも三千二百五十億円もの減収になっており、合わせて都は1兆円を大きく上回る減収を余儀なくされているのです。さらにいま、民主党政権は、法人税率の5%引き下げをおこなおうとしています。このようなことになれば都はさらに、年間五千百億円もの減収になります。石原知事のように、法人税を引き下げる一方、消費税の増税を求める立場は、都民のくらしを破壊する道です。わが党は、都が政府にたいし、法人税率引き下げをやめるよう強く要求するとともに、都として大企業にたいする法人事業税の超過課税税率を上限まで引き上げることなどで都民のための財源を確保することを求めました。わが党が提案した方向こそ、都民の負担をおさえ、都政が福祉、くらしを充実する財源を確立する道であると確信するものです。
(2)知事の豪華海外出張のムダづかい告発し、是正求めた共産党
前回の知事選で豪華海外出張に批判が高まり、石原知事は説明不足、反省しているとのべざるをえませんでした。しかし実際はとどまることを知らない豪華海外出張をつづけています。石原知事は就任以来、海外出張に、わかっているだけでも二十八回、四億六千万円もの税金を使っています。前回知事選以降では十三回、二億二千万円、一日当たり三百二十七万円もの税金が使われているのです。中身もひどく、宿泊費一泊十万円、二十四万円など条例でさだめられた上限額などあってなきがごとし、空港から二、三十分のところの交通費が二十四万円など、ムダづかいし放題です。
その一方で、聴覚障害者のための事業三百五十五万円、高齢者ための事業九百六十万円などわずかな福祉の予算を無慈悲に削っています。このムダづかいを改めるよう知事に求めましたが、知事は答弁に立たず、部下に「支出は妥当なもの」と答えさせました。石原氏の知事としての資質がきびしく問われています。
以上

 

2010 年度 第三回定例会を終えて(談話)(2010. 10. 7)

【談話】第三回定例会を終えて

第三回定例会を終えて

二〇一〇年十月七日
日本共産党東京都議会議員団
幹事長 吉 田 信 夫

一、都民要求実現へ、くらし守る都政への転換をもとめる
今議会では、熱中症による高齢者の死亡や若者の就職難、痛ましい児童虐待をはじめ、都民生活をめぐり解決をせまられている問題に、都と都議会がどうとりくむのかが問われました。
日本共産党は、今日の深刻な事態の大もとに、国と石原都政が貧困と格差をひろげ、社会保障の切り下げをすすめてきたことがあると指摘し、都がくらしと雇用を守るために全力をつくすようもとめました。
しかし石原知事は、自らの責任を認めず、もっぱら「国の責任」と言うだけで、都として手だてをつくそうとしませんでした。
日本共産党は、石原知事と与党によってゆがめられた都政のカジを切りかえ、都政が都民のくらしと雇用を守り、福祉を充実させるなど、都民要求の実現を最優先の課題としてとりくむよう、都民のみなさんとともに全力をつくす決意です。

〈 高齢者福祉 〉
日本共産党は、熱中症による死亡の九割が高齢者で、死亡者の四割は部屋にクーラーがなかった事実などをあげ、貧困による痛ましい事態の続出について、知事に認識をただすとともに、七十五歳以上の医療費無料化や介護の負担軽減などをもとめました。同時に、石原都政が高齢者福祉の切り下げをおこなった結果、高齢者一人あたりの老人福祉費が、この間、十三万五千円から八万二千円へと、六割まで落ちこんだことを明らかにし、元の水準に戻せば一千四百億円の増額になることを示して、老人福祉費の大幅増額を求めました。
これに対し石原知事は、高齢者の所得格差の是正や所得保障は「国の責任」と言うだけで、高齢者医療費助成を拒否しました。しかも、福祉保健局長は、一人あたりの老人福祉費の額を問題にするのは「意味のない議論」とまで言い張りました。しかし、全国で一人あたり老人福祉費を四割も減らしたところは東京以外にはありません。逆にほとんどの県が増額し、なかには五割、六割と増やした県もあるのです。都は、この厳然たる事実を直視し、予算の大幅増額をおこなうべきです。
〈 若者などの雇用 〉
①福祉とセットでの雇用創出こそ、自治体ができる「経済成長戦略」
若者を中心とした深刻な雇用について、日本共産党は、知事が大企業に雇用拡大をはたらきかけるとともに、なによりも都ができる手だてをつくすことが重要だとただしました。具体的には、職業訓練校の廃止をやめ大幅に増やすこと、保育所や特養ホームの整備促進など都の福祉充実とセットで雇用を広げることを提案しました。たとえば定員百人の認可保育所を百五十箇所整備すれば、保育士など約四千人の雇用創出ができるばかりか、保育所に入れないために働けない方への就労支援にもつながります。さらに、地域の建設業や商店も潤う、一石三鳥、四鳥ともいえる効果があります。
しかし、知事はこの問題でも「国の責任」との立場をくりかえし、保育所と特養老人ホームの大幅増設を拒否しました。わが党が提案した方向こそ、自治体ができる、自治体らしい「経済成長戦略」であり、日本共産党は都政がこの方向に向かうよう全力をつくすものです。
②官製ワーキングプアの解消へ、正規雇用の拡大、非正規職員の待遇改善を
雇用対策では、都みずからが襟を正すべき問題があります。日本共産党は、都が正規職員を削減する一方で、非正規雇用を拡大し、不安定な身分と低い賃金で働かせ、官製ワーキングプアをつくりだしているやり方をあらためるようもとめました。
なかでも、恒常的な業務を担っている職員を臨時職員として雇用している実例として、ある都立施設の図書室の唯一の司書が五か月働いて一カ月失業させられるという継続的な勤務を二十年間も強いられている事実を示し、改善をもとめました。
また、都が臨時職員の雇用期間を二カ月と定めているために、何年も連続的に働いていても社会保険の適用から除外されるという、社会保険逃れといわざるをえない事態となっていること、手取りが月十万円程度にしかならないことを明らかにし、交通費の支給や時給引き上げ、社会保険の加入を保障するなどの待遇改善をはかることをもとめました。
これにたいして都は、例示した長期的雇用の実態について否定できなかったものの、臨時の職はあくまで短期的または季節的で、〃適切に〃運用していると強弁する態度をとりつづけました。
都が、こうした態度をとっているかぎり、非正規の使い捨て雇用をおこなっている民間企業にたいし是正をせまることや、若者の正規雇用の促進をはかることは、到底できるわけがありません。今回明らかにした実態は、マスコミでもとりあげられ社会的反響をひろげました。日本共産党は、都による官製ワーキングプア解消のために、全力をつくすものです。
〈 児童虐待 〉
痛ましい事態が相次ぐ児童虐待にたいし、日本共産党は、早期発見、早期対応の促進、社会的養護体制整備、子育て家庭の孤立と貧困への対応などを内容とする提言「児童虐待ゼロの東京をめざして」を申し入れ、都として総合的対策をとることをもとめました。とりわけ、児童福祉司の増員や一時保護所の増設は、緊急の課題として実現をもとめたのにたいし、知事も、未然防止のために児童相談所の体制を強化することや、総合的なとりくみを進めるとのべ、一時保護所については福祉保健局長が「定員増を計画的に行う」と答弁したことは重要です。
〈 熱中症対策 〉
熱中症対策についても、日本共産党は都に対し、総合的対策を提案し、多摩地域の小中学校へのクーラー設置について、区部と比べて遅れている原因を調査し、対策を検討することなどをもとめました。教育長が「調査の分析結果等を踏まえ、検討してまいります」と答弁したことは、クーラー設置促進への道を開くものです。一方、高齢者、低所得者へのクーラー設置や電気代への助成などについては、「国の判断と責任」だと冷たく拒否する態度をとりました。
〈 円高対策 〉
円高対策では、緊急に補正予算を組んで対応しなかった知事の姿勢をただすとともに、円高対応緊急融資の立ち上げや、貸工場の家賃など固定費への補助をもとめました。第四回定例会で補正予算を組むことなど、支援を強化することをひきつづきもとめていきます。
〈 特別支援教育推進第三次実施計画 〉
今議会には、特別支援教育推進計画第三次実施計画(案)の骨子が報告され、質疑がおこなわれました。児童生徒の増加で新たに約三千四百人分の施設整備が必要です。日本共産党は、都がこれまでの五十五校体制は変えないまま、学校の大規模化などで対応しようとしていることは、学習環境をさらに悪化させると指摘し、学校増設など抜本的な改善をもとめました。しかし都は「実施計画で明らかにする」との答弁にとどまりました。ひきつづき第三次計画が、保護者や関係者、都民の要望が反映され、十年間の障害児教育の前進にふさわしい計画となるようもとめていきます。
〈 税金の使い方をあらため、くらしを守るべき 〉
日本共産党は、都財政が、一般会計だけでも六兆円を上まわり、貯め込み金の総額は二兆六千億円、そのうちすぐにでも都民のために使える基金が一兆円にものぼることを明らかにし、税金の使い方をあらためれば都民の切実な要求を実現できることを示しました。とりわけ、一メートル一億円もの外環道路や、過大な港湾投資などを改め、投資を適正な水準にもどすべきと主張しました。
しかし都は、こうした浪費的投資について、「国際競争力を高めるために必要である」として、あくまでも継続する立場をしめしました。民主党、自民党、公明党も「国際競争力の強化」と口をそろえて同調しています。「国際競争力」という言葉を言いつのれば、福祉を削り、浪費的投資を拡大することが許されるかのような立場は、住民のくらし、福祉を守るべき自治体としてあるまじきものです。わが党は、くらし、福祉を最優先にした都政への転換をめざして力をつくします。
二、適用実験の失敗を明らかにし、築地市場の現在地再整備で具体的提案
石原都政と自民・公明両党が、現在地再整備計画をしりぞけ、凍結されてきた豊洲新市場予定地の土地購入予算の執行をはかろうとするもとで、築地市場問題は今議会の重大な焦点となりました。
①適用実験では高濃度汚染は処理されていないことが明らかに
都は、豊洲の市場予定地の土壌汚染対策の有効性が、適用実験(市場予定地で、汚染や土の状況にあわせて汚染対策の実験をおこなうこと)によって確認されたと強弁して、移転ごり押しの口実にしようとしました。しかし、日本共産党の追及によって、適用実験では高濃度汚染の処理実験がおこなわれなかったことが明らかになりました。都は「中温加熱処理」実験で環境基準の四万三千倍のベンゼン汚染の無害化ができたかのように発表しましたが、実は、実験に使った土壌のベンゼン濃度は環境基準の二・七倍にすぎなかったのです。五百二十倍のベンゼンを無害化するはずだった地下水実験も、環境基準以下か、低い濃度の汚染だったものを処理したにすぎませんでした。ベンゼンの洗浄処理についても、そのようなプラントは技術的にできず、許可がとれないという疑惑があります。しかも、こうした実験の中でも新たな中・高濃度汚染が発見されるなど、豊洲の新市場予定地はどこも汚染の危険があることが明らかになったのです。
都は、わが党が指摘したこうした事実を否定することができませんでした。にもかかわらず、あくまでも実験によって汚染土壌の対策は有効であることが確認されたと強弁しつづけたことは、都民をあざむくものであり、許されません。
これほどの問題があるにもかかわらず、自民党、公明党が豊洲移転のための用地取得をすすめる立場をとり、民主党も土壌汚染対策工事の実施設計費、建築工事の基本設計費など二十億円余の執行を認める態度を表明しました。このような態度は、都民からの批判をまぬがれません。
②現在地再整備のための積極的提案をおこない、実現をせまる
豊洲予定地では、食の安全・安心は確保できません。いま、都と都議会がおこなうべきことは、豊洲移転の強行ではなく、より良い現在地再整備計画案を早急につくることです。
わが党は、いま検討されている現在地再整備案については、首都圏の拠点市場化方針などによりふくれ上がった整備費を適正に削減すること、建設費についてはかつての計画のように都が負担し、莫大な業者負担をなくすこと、仮移転する場合の費用の都による負担や、魚と青果の分離を避けるために人工地盤をつくるなどの見直しを提案しました。これらのことは四千億円をこえるオリンピック基金の一部を活用すれば可能です。
しかし、知事と市場長はひたすら「現在地再整備は時間がかかる」、「施設の老朽化が限界」と言って、豊洲移転が「最善」と強調することに終始しました。老朽化がすすんだことは、十年余にわたって豊洲への移転に固執しつづけ、必要な補強をおこなわないできた知事にこそ責任があります。必要な補強などは、現在地再整備を待つことなく、ただちに改善すればよいことです。いまこそ都は、豊洲に固執する態度を転換し、より良い現在地再整備計画をすみやかにつくることを、都自身の責任ではじめるべきです。
最悪の汚染が明白なガス工場の跡地に、都民の台所・築地市場を移転させることは断じて許されません。今議会で自民党、公明党は、築地市場の再整備を検討してきた特別委員会の審議を打ち切ろうとしましたが、これをやめさせ、特別委員会で継続審査をおこなうことになりました。日本共産党は、こうした条件も生かし、関係者、都民のみなさんと力をあわせ、豊洲移転を許さず、現在地での再整備をすすめるために、ひきつづき全力をつくすものです。
以 上

 

2009 年度 第2回定例会を終えて(談話)(2009. 5. 6)

【談話】第二回定例会を終えて
 第二回定例会を終えて
二〇〇九年六月五日

日本共産党東京都議会議員団
幹事長 吉田 信夫

一、都民のくらし、福祉を守る補正予算へ全力
自公政権による雇用破壊、庶民増税、社会保障の相次ぐ切りさげに加え、アメリカに発した金融不況によって都民生活の困難は、日をおって深刻さを増しているもと、東京都が今定例会で、都民のくらし・福祉をまもるために、内容・規模とも最大限の補正予算を編成することがもとめられてました。しかし、石原知事が提案した補正予算は、わが党が提案してきたものが一部含まれているものの、全体としてはきわめて不十分なものでした。
第一に中小企業融資をのぞき、都民のくらし・福祉に直接役立つ予算は二〇一億円で、全体の十五%にすぎず、深刻な雇用対策、危機的状況にある高齢者福祉・医療の拡充、格差と貧困是正などのための施策には、見るべきものはありません。
東京都が浪費にメスを入れるとともに、三千億円に達するオリンピック基金をはじめ、自由に使える基金一兆六千億円を緊急対策として適切に使えば、都民のくらしをまもり、福祉を充実させるために五千億円規模の緊急対策をくむことは十分に可能です。
第二に、国のバラマキ経済対策に追随し、あいかわらず大型幹線道路など従来型の公共事業が重視されていることです。とりわけ、オリンピックをテコにした景気対策として計上された外郭環状道路予算は、東名高速以南も含めれば総事業費三兆六千億円、一㍍一億円と過去最高額になるもので、今後、東京都の直轄事業負担金だけで最大八千億円にのぼりかねません。しかも、工事はひとにぎりのスーパーゼネコンが独占するもので、景気対策としても、福祉や雇用対策など都民のふところをあたためる政策と比べても大きく劣り、中小企業対策としてもほとんど役立たないものです。
また、外環道の整備費として提案された直轄事業負担金は、本来地方自治体が負担する必要のないもので、かつて知事も疑問を投げかけ、全国知事会も廃止を国にもとめているものです。東京都の負担金が、国土交通省職員の退職金などの支出にあてられていることさえ明らかになっています。
しかも、外郭環状道路は、閑静な住宅地や自然の破壊などで周辺住民、自治体から反対や疑問の声があげられ、住民合意が形成されていないものです。日本共産党は外環整備費の撤回と計画の中止をつよく主張し、都民のくらし・福祉を第一とした予算にするために全力をつくしました。
一、切実な都民要望の実現をせまる
日本共産党は、この間、三十人学級の実現や都営住宅の大量建設と居住環境改善などの都民要望実現のための対都交渉を重ねてきました。今議会では、
①高齢者福祉や子育て支援予算を抜本的にふやすために全力をつくしました。日本共産党が提案した七十五歳からの高齢者の医療費無料化や、特別養護老人ホーム整備の用地費補助の再開と一万人分の緊急整備は、都民が待ちのぞんでいるものです。わが党の調査によって、保育所待機児が一万六千人にのぼると推定されることが明らかになりました。この中で都が今年度の保育定員の整備目標を一・五倍にふやすことを明らかにしたことは重要です。しかし、これでも間にあいません。待機児を解消するためには、もっとも要望されている認可保育所については、三年間で一万五千人程度はふやすことが必要です。さらに、都立三小児病院の存続をはじめ小児救急や産科の医療体制強化をおこなうべきことを主張しました。
②都営住宅三千戸、認可保育所百五十カ所、特養ホーム百カ所の建設、歩道や路面補修の予算を今年度の二・五倍にすることなどによって、合計のべ二百四十八万人の建設労働者の仕事を確保することが可能であることを明らかにして、中小建設業に直接、仕事がまわる公共事業こそ予算を配分すべきことをもとめました。
③製造業支援として、新製品や新技術を開発するための一件五百万円から一千万円程度の委託研究制度の創設や、「元気を出せ!ものづくり支援事業」の立ち上げ、商店街対策として、個々の店舗でのLED導入などをふくむ総合的なエコ商店街事業の立ち上げや街路灯の維持費への助成を提案し、中小業者の共感の声がひろがりました。
一、 三十人学級の実現をもとめる署名…「要望を重く受けとめる」と答弁
全国で東京都だけが小中学校の少人数学級を実施していないもとで、三十人学級の実現をもとめる署名が二十四万人におよび、今議会で請願が審議されました。文教委員会では自民党、公明党、民主党が請願を不採択にしましたが、民主党は、本会議では請願を不採択にすることに反対すると、態度を変えざるをえませんでした。請願は自民党、公明党によって不採択にされましたが、都教委が、日本共産党が二十四万の都民の署名についてただしたのにたいし、「要望を重く受け止める」と答弁したことは重要です。東京都は都民の要望を重く受け止めるのであれば、三十人学級をこれ以上タナ上げせずに、ただちにふみだすべきです。
一、 悪政をおおいかくす公明党の反共質問
議会は本来、各党が政策を提案しあい、都民の立場から行政をチェックする場です。にもかかわらず、公明党がまたしても他党の批判を行政側にさせるという、あるまじき質問をおこなったことは、議会の品位をけがすものです。同時に公明党はこのことによって、知事の言葉を借りなければ、他党への「反論」もできないというみじめな姿を浮きぼりにしたことを指摘しておくものです。
①公明党は、わが党が石原都政のもとで、歳出総額にしめる老人福祉費の割合が、全国二位から、四十七位、最下位に転落した事実を明らかにしたことをとりあげました。石原知事は、「都合のいい数字のみをとりあげた根拠のない批判だ」と答えましたが、わが党の指摘は、総務省の公式統計にもとづく明確な根拠にもとづくものであり、石原知事の答弁こそ、「根拠のない」でたらめなものでした。しかも、高齢者がふえているのに都の老人福祉費は、九九年度の二千四百四十二億円から、二〇〇七年度は千九百六十五億円に、額で二割もへらしているのです。また、福祉保健局長は、当初予算こそ重要だと答弁しましたが、今年度の当初予算で高齢社会対策費は、前年度比三十二億円の減額になっています。たとえ自分たちに都合の悪い数字であっても、事実は率直に認めて、あらためて高齢者の福祉に光をあてて拡充することこそ、政治家と行政のとるべき姿勢です。このことを、石原知事と高齢者福祉切りすてに賛成した自民党、公明党、民主党にたいし、きびしく指摘するものです。
②わが党は、都民の運動と日本共産党の奮闘によって、東京都の制度として中学生三年生までの医療費無料化が大きく前進したことを明らかにしています。公明党はこれにたいしても、「選挙目当てのデマ宣伝」などと攻撃し、石原知事に「まことに遺憾」などと答弁させました。日本共産党が、子どもの医療費助成を小中学生にひろげることをいちはやく提案してきたことは、まぎれもない事実です。わが党が二〇〇六年九月に条例提案したあと、都は年齢拡大について「具体的な検討に着手している」とはじめて答弁し、小中学生の一割助成が実現しました。石原知事が知事選で中学三年生までの医療費ゼロを公約したにもかかわらず、「検討中」とくりかえすだけで一向に具体化しないため、二〇〇八年六月に再度、条例提案しました。その直後、知事ははじめて「実現に向けて準備を進めていく」と答弁せざるをえませんでした。そしてことし十月からの入院無料化、通院一回二百円への小中学生医療費助成の拡充が実現したのです。一方、わが党の二度にわたる条例案を、自民党、公明党、民主党が否決してきたことも、まぎれのない事実です。
公明党が都議会で、わが党の質問が聞きとれないような大声で罵声(ばせい)をあびせつづけていることにも、都民のつよい批判がよせられています。公明党の非常識をこれ以上許してはなりません。
一、公正・公平な都政の執行が期待できない副知事人事
石原知事は、突然、まだ任期なかばの二人の副知事を解任し、新銀行東京を担当する現産業労働局長を副知事に選任するという異常な人事を提案しました。
日本共産党の、副知事選任にあたっての判断基準は、政策的違いではなく、憲法などの法令遵守(じゆんしゆ)、公平公正な態度の堅持、社会的道義の遵守(じゆんしゆ)などについて、具体的に評価・判断するというものです。
この立場で、今回の人事を判断すると、新たに選任された人物は、今年三月の予算特別委員会で、新銀行東京の破たんの責任にかかわる日本共産党の質問に対して、東京都が新銀行東京にたいし、都がつくったマスタープラン通りに経営するよう圧力をかけたことを認め、そうであっても経営者が圧力を受け入れたことが問題であって、そうでなければ自分が身をひくべきなどと言い放った人物です。また、質問に無関係な答弁をつづけることで、質問を妨害するなどの態度もとりました。このような人物に公正・公平な都政の執行が期待できないのは明らかであり、反対しました。
退職した副知事の一人は、オリンピック担当副知事、招致委員会の副会長であり、IOCがオリンピック開催地を決める十月二日前に解任すること自体、石原都政の末期的状況を象徴するものといわなければなりません。
一、四年連続赤字、中小企業への融資は三割……新銀行東京はただちに破たん処理を
新銀行東京の二〇〇九年三月期決算が発表されました。その内容は、四年連続の赤字決算で、赤字幅が再建計画より改善されているといっても、東京都の手厚い支援と資本金に準じる劣後債の前倒し償還によるつじつま合わせに過ぎません。最大の問題である不良債権は減少するどころか、五十六億円も増加しており、さらなる破たんの道をすすんでいることは明白です。
自民党や公明党は、四〇〇億円の追加出資に手がついていないから問題はないとしていますが、今回の決算で、設立にあたっての資本金で残されたのは、わずか七十七億円にすぎなくなりました。公明党の幹事長が「都政新報」(二〇〇九年二月二七日付)で認めたように、新銀行東京は失敗だったのです。設立に賛成した自民党、公明党、民主党の責任は重大です。
また、石原知事はくりかえし新銀行東京の譲渡を表明しており、本気で、新銀行東京を立て直し、中小企業に役立てる銀行にする気などないことは、明々白々です。
中小企業への融資は三割すぎません。存在意義を失った銀行はただちに破たん処理にふみだすべきです。
一、核兵器廃絶への大道をすすむ
いま、世界では核兵器廃絶を求める国際世論と運動が急速な広がりを見せており、アメリカ合衆国のオバマ大統領がアメリカ大統領としてはじめて「核兵器の無い世界」の実現を国家目標とする方針を表明したことは、極めて重要な出来事です。
こうしたもとで北朝鮮が、五月二五日、六カ国協議の共同声明に反して、地下核実験を強行し、核兵器開発に拍車をかけていることを示しました。これは日本及び北東アジアの平和と安全を損なうものであり、核兵器廃絶を切望する国際世論に対する重大な挑戦です。わが党は、各会派幹事長と連名で、北朝鮮の地下核実験に抗議する声明を発表しました。
同時に日本共産党は、本議会に①アメリカ合衆国及び日本政府が、核兵器廃絶に向け、イニシアチブを発揮し、共同して取り組むこと、②東京都として非核都市宣言をおこなうとともに、核兵器廃絶の世論と運動の拡大にとり組むよう求める決議を提案しました。
自民党、公明党、民主党がこれにたいする対案としてだした決議は、「核兵器廃絶に関する決議」とされているものの、内容は、ほとんど北朝鮮問題だけであるうえ、ミサイル防御システムの配備など軍事対決に道をひらくものでした。しかも、この決議を全会派一致の原則をふみにじって強行したことは、議会制民主主義にもとるものです。
日本共産党の決議案の方向こそが、核兵器廃絶にむけた大道であることを確信するものです。
一、都議選での躍進に全力
都議会議員選挙が目前に迫りました。日本共産党は、この四年間、知事自らのトップダウン事業と、オリンピックをテコに巨大開発を最優先し、都民のくらし・福祉をないがしろにする石原都政と真正面から対決し、貧困と格差の是正、都民生活優先の都政への転換に全力をつくしてきました。この中で都民のみなさんの運動と結んで都政を動かし、少なからず都民要求を実現してきました。
七月の都議選で前進し、都民要望を実現する力をさらに大きくするために全力をつくす決意です。

以上

 

2008 年度 第 三回定例会を終えて(吉田幹事長の談話)(2008. 10. 07)

【談話】第3回定例会を終えて

第三回定例会を終えて
二〇〇八年一〇月六日

日本共産党東京都議会議員団
幹事長 吉田 信夫

一、深刻な都民のくらしを守るために全力
今定例会は、小泉内閣以来の構造改革路線による雇用の破壊、増税と社会保障の負担増に加え、物価高騰が追いうちをかけるなかでひらかれました。それだけに東京都が、深刻な苦難に直面している都民のくらしと営業を守るために、苦しみの根源にメスを入れ、手だてをつくすかどうかがするどく問われました。
① 日本共産党はくらしと営業を守る緊急対策をせまる
日本共産党は、七割が生活苦を訴える一万二千人の都民アンケートをしめし、知事に痛みの原因と責任の認識をただすとともに、くらしと営業をまもるために、個人都民税などの減税や低所得者への緊急の生活応援手当て、子育て家庭への経済的支援、最低賃金の時給一千円への引き上げ、中小企業や農漁業者への融資拡充と燃料費支援など緊急の対策をとることを提案しました。
しかし知事は、「所得保障は国の責任」などといって、痛みに苦しむ都民と中小企業への経済的支援を拒否するという冷たい立場に固執しました。住民のくらし・福祉を守るという自治体本来の責務を放棄するものにほかなりません。
② 都政への市場原理主義もちこみやめよ
日本共産党は、小泉構造改革に先がけて、都政に市場原理を持ちこみ、福祉や医療などを廃止、縮小、民営化してきた知事の責任を問い、その転換をもとめました。ところが知事はこれにまともに答えず、「政策をあらためる必要はない」といなおりました。
とりわけ市場原理主義の弊害が問題となっている認証保育については、都は「規制や指導監督をしており市場原理主義にはなっていない」と反論しました。このため日本共産党は小田急電鉄の子会社が経営する認証保育所が保育士の数を虚偽申請し、補助金を不正受給していた疑惑をあきらかにしました。都による監督も書面審査が中心であり、利益第一で規制が無視されていること、すなわち市場原理主義にさらされていることがうきぼりになったのです。認証保育で続発している補助金の不正受給は、福祉事業を営利企業にゆだねることがいかなる事態をまねくかをしめしています。
また、今定例会に提案された、老人医療センターの独立行政法人化や都立豊島病院の公社化は、医療分野で都が公的責任を放棄するもので、日本共産党は反対しました。一方、自民、民主、公明の三党にくわえ生活者ネットまで賛成したことは都民の批判をまぬがれません。
③ 都民への経済的支援は財政的には十分可能、問題は税金の使い方
日本共産党が提案した緊急課題は、総額でも千四百億円であり、オリンピック東京招致を理由にした年間一千億円のためこみや、新銀行失敗処理のための五百四十億円をまわすだけですぐに実現するものです。都税収入はこの八年間に一兆六千億円以上ふえています。この財政力をもってすれば、都民のくらしをまもれます。
ところが知事は「安易な財政運営はまったく相いれない」と切実な都民要望への財政投入を「バラマキ」よばわりしたのです。その一方で、オリンピック招致の名により総事業費四兆円をこえる外かん道路の建設や招致活動の浪費など九兆円のバラマキをすすめる立場を表明したことは、自治体の長として本末転倒のそしりはまぬがれません。
今回、石原都政が提案した補正予算は、学校耐震化への助成や融資対策など日本共産党の提案が不十分とはいえふくまれているものの、今日の深刻な事態への対応としてはきわめて不十分なものです。それは予算額の六割は新銀行東京の失敗処理策として減債基金につむものだったからです。このため日本共産党は、この分も都民施策にまわすようくみかえ動議を提案しました。しかし、自民党、公明党はこの提案を拒否し、民主党も反対しました。
④ 教育費の負担軽減、中小企業振興で二つの条例提案
日本共産党は、今定例会で奨学費給付条例を提案しました。条例案は、教育費の重い負担が家計を圧迫し、退学という痛ましい事態すら生じていることを解決するために、返済不要の奨学費を給付するものです。
また、中小企業振興基本条例を提案しました。条例案は、中小企業振興の位置づけを明確にし、分野別、業種別対策の強化もふくめ中小企業対策を総合的、抜本的に強化しようとするものでした。
両条例案とも関係者から歓迎と期待の声がよせられましたが、自民、民主、公明の各党が質疑も政策的対案もしめすことなく「パフォーマンス」(自民、公明)などという誹謗で条例案に反対したことは都民の批判はまぬがれません。三党は、議員の役割は、行政の暴走のチェック機能をはたすこととともに、都民のための政策立案をおこなうことにあることを銘記すべきです。
⑤ 日本共産党の提案が実る
今回の補正予算にもりこまれた公立小中学校の耐震助成は日本共産党が第二回定例会で条例提案をしたことが都政を動かし実現したものです。同じく第二回定例会で日本共産党が条例提案をした中学三年生までの医療費無料化について、都は今定例会で「助成内容の拡大」策を十月早々にとりまとめると答弁したことは一歩前進です。しかし、所得制限をつけたうえ、入院費だけを対象とする動きもあり、完全無料化の実現へ、いっそう運動をひろげることが重要です。
子育て支援の提案にたいし、私立幼稚園保護者負担軽減では第二子以降の割増単価の適用範囲拡大の検討、妊産婦健診の公費負担拡大では国にはたらきかけていくこと、医師確保では奨学金の拡充や新たな確保策の検討、出産直後の育児支援ヘルパーについて重要性を認め「子育てスタート支援事業」は効果など検証していくなどとの答弁をえたことは、あらたな前進をひらく一歩となりました。
⑥ 後期高齢者医療制度廃止などの都民の願いに背をむけた自民、民主、公明
自民、公明両党はもちろん、民主党も、構造改革路線への批判はなく、貧困に苦しむ都民への経済支援をもとめる立場はありませんでした。
そればかりか、都営住宅の使用承継の改善をもとめる請願や、障害者団体から要望されていた障害者自立支援法の抜本見直しをもとめる意見書都営住宅の応募資格をせばめ現在の入居者の家賃値上げと立ちのきにつうじる公営住宅の家賃及び収入基準の改定に関する意見書 、さらには最低賃金の引上げ労働者派遣法の抜本改正に関する意見書 にも、三党がそろって反対したことは、都民の願いにそむくものです。介護保険制度の改定に関する意見書 には、生活者ネットも反対しました。
とりわけ、後期高齢者医療制度の中止・撤回に関する陳情にたいし、国会では廃止を要求している民主党までが自民、公明両党とともに反対の態度をとったことは、都民にたいする背信行為といって過言ではありません。
二、トップダウン事業にしがみつく石原都政の異常さ浮きぼりに
① 経営をゆがめた新銀行東京への融資口利きの全容解明を
新銀行東京への融資口利きが大きな問題になりました。日本共産党は、都が最大株主となった自治体立銀行の場合、都の幹部や議員の口利きが圧力となって不正な融資につながることをしめし、全容を明らかにするようせまりました。
これにたいし、知事は融資の紹介は無理な融資につながらないといいはり、「すべての申込みは厳正な審査」をおこなっていると強弁しました。だったらなぜ、融資関係で四百六十億円もの損失が生まれたのかという再質問に、知事は答弁に立つことすらできませんでした。申込みから三日間にコンピューター審査で判断することや、問題融資がきちんとした審査をうけずに実行されるなどというずさんな審査が「厳正」とはあきれるばかりです。この審査方法が口利きと闇ブローカーの介在による不正融資をまねいたことは明白であり、知事と「オール与党」の責任は重大です。
中小企業融資は減少し、銀行継続の理由はますます失われている状態のなかで、日本共産党がつぎ込んだ税金をすみやかにとりもどし、撤退することをもとめたのは当然です。これにたいし自民党は新銀行の活用を主張し、公明党は他の金融機関との提携をもとめるなど、あくまで新銀行存続の立場をとりました。
日本共産党は、議会運営委員会理事会において、都議会として新銀行東京への融資あっせん・紹介中止の申しあわせ を提案しましたが、自民、民主、公明はそろってこれを拒否しました。
② 安全無視の築地市場の移転強行でもごまかしあらわに
日本共産党は、豊洲地区への築地市場移転について、基準値をこえる汚染が三十六%の地点で検出されながら、都が汚染はあくまで一部であるかのように主張する態度をただしました。これにたいし都は、基準の一千倍以上の高濃度汚染は「部分的点在」であり、問題ないと強弁しました。しかし、専門家が「基準の千倍のベンゼンは百人に一人がガンになる確率の濃度」だと指摘していることをあげ、「一千倍以下なら安全というのか」と都の姿勢を批判しました。これにたいしても、都はまともに答えられず、「移転先にありき」で食の安全、安心を無視した都の驚くべき立場が浮きぼりになりました。
土壌対策で新技術・新工法を採用しようとしていることについても、最も安全であるべき市場を未確立な技術の実験場にすることは許されないこと、さらに従来の都の方針でもあった現在地再整備こそ現実的であることをしめし、移転計画の撤回をもとめました。これにたいし、中央区が築地市場の隣地を種地として提案している事実を無視し、「築地市場の中に種地を確保できない」といいはるなど、都がごまかし答弁に終始したことはもってのほかです。
三、政務調査費 領収書添付は来年度実施、使途基準は改悪
日本共産党は、現職都議の六割が公約した政務調査費の領収書添付と公開について、条例提案を二回にわたっておこなうとともに、領収書を自主公開するなど、すみやかな実現をめざしてきました。しかし自民、民主、公明の三党はこの提案をいっかんして拒否しつづけました。今回、都民世論におされてようやく一円からの領収書公開の条例改正がおこなわれることになったことは、歓迎するものです。しかし同時に、遅きに失したため、領収書の公開は来年四月以降となり、今期の四年間分は公開されない事態をつくった責任をきびしく指摘するものです。
重大なことは、現在の使途基準の緩和によって、議員秘書の人件費、新年会などの会費や自宅の新聞代などにまで政調費が使え、政務調査活動と政党活動、選挙活動、私的活動が混在している場合も「按分」によって支出できるよう改悪したことです。このため、日本共産党は一円からの領収書の公開はもちろん、「按分」方式はとらず都民が納得できる使途基準であることを明記した条例案を提案しましたが、自民、民主、公明、ネットが否決しました。
四、自民・民主・公明の盗用問題 都民に謝罪し、現在の海外調査は中止を
日本共産党の調査によって、自民・公明両党と民主党の調査団が発表した海外調査報告書で、それぞれ論文盗用の疑惑が明らかになり、都民から厳しい批判の声があがっています。他者の研究や見解を盗用することは社会的に許されません。ましてや税金を使った海外調査の公的な報告書で、盗用がおこなわれたことは、都民をだましうらぎる行為です。
わが党は、あらためて海外調査は中止し、全面的に再検討すべことを各会派に提案しました。しかし三党そろって中止、見直しを拒否したのです。現在の都議会海外調査は、観光的色彩がつよく都議会の政策立案の向上にも役立たないうえ、あまりにも高額です。日本共産党は、すみやかに中止することをかさねて要求するものです。

以上

 

2007 年度 第 三回定例会を終えて (2007. 10. 05)

【談話】第三回定例会を終えて

第三回定例会を終えて
二〇〇七年一〇月五日

日本共産党東京都議会議員団 幹事長 吉田 信夫

一、参議院選挙の直後に開かれた今議会では、貧困と格差を拡大してきた弱肉強食の「構造改革」路線にたいする有権者のノーの審判をうけとめ、格差を是正し都民のくらしを守るために都が手だてをつくすことが問われていました。

①ところが石原知事は、今定例会前に、個人都民税軽減の公約の撤回をいいだしました。わが党が、「公約違反だ」とただしたのにたいし、「一種のバラマキにつながりますので、政策転換いたしました」と驚くべき発言をおこないました。都知事選挙にあたって都民に約束した公約を、当選したら「バラマキ」といって投げすてることは、公約がはじめから選挙目当てだったことを告白するにひとしいもので、都民をあざむく態度は断じて許されません。
そもそも減税は、世界でもあたり前のこととしておこなわれ、日本でも定率減税など超党派の賛成で実施されてきたものです。これを「バラマキ」と攻撃すること自体、常識を疑わせるものです。「バラマキ」というなら、空前の利益をあげている大企業や大資産家にたいする減税策こそ問題にすべきです。

②わが党は、貧困と格差に苦しむ都民のために、知事が公約したささやかな都民税軽減を実施することはもちろん、月一万円の緊急生活応援手当や家賃助成など、くらしの応援や非正規雇用労働者の待遇改善などを提案しましたが、前向きな答弁は示されませんでした。
また、怒りの声が広がっている後期高齢者への新たな保険料徴収と七十歳から七十四歳の医療費二割負担の問題をとりあげ、国にたいし凍結し、全面的に見直すよう迫るとともに、都としても財政支援などの対応をするようもとめました。これにたいし知事は、医療制度改悪については是認する態度をしめしながらも、「結果として貧しい年寄りは早く死ねということになっては決してならない」とのべ、「国の動向をみきわめながら、適切に対応」と答弁したことは重要です。わが党は、ひきつづき高齢者医療改悪の中止・撤回をもとめていくものです。
「出産難民」が大きな社会問題となっていますが、わが党は、妊娠中期に破水した女性が都内で緊急受け入れ先がなく、川崎市の大学病院に決まるまで三、四時間かかり数日後に死産となったという深刻な事実を明らかにし、対策を求めました。これにたいし都は「事実を精査し検証する」と約束するとともに、わが党がもとめた病院と診療所との連携の改善についても、「よりよい連携システムを検討する」と答弁し、この問題はマスコミでも大きくとりあげられました。医師確保策についても「さまざまな取り組みをすすめる」と答弁したことは重要です。
都内製造業の支援策をもとめたのにたいし、知事も「基盤を維持することは極めて重要」との考えを示し、工業集積地域への「支援策の検討を進めている」との、都の答弁をえたことも今後につながるものです。
わが党は、緊急課題となっている区市町村での小中学校の耐震化を促進するために都が助成することを定める条例案を提案しました。しかし、「バラマキ型の助成」とする自民党をはじめ、民主党、公明党が反対し、否決したことは、都民の批判をまぬがれません。

二、知事が切実な都民要求には背をむける一方で、オリンピックを最優先課題として「都市再生」路線をすすめることの弊害が、ますます明らかになりました。

①財政負担の問題では、オリンピックの競技施設やインフラ整備でわが党が指摘した八兆五千億円をこえてさらにふくらむ危険があることがうきぼりになりました。競技の施設整備費は、閣議了解で国は特別の費用負担はしないことが明らかになり都の計画より三倍に膨れ上がります。インフラ整備も三環状道路の莫大な負担にとどまらず、オリンピックと一体的に臨海副都心を開発する検討がはじまっており、この点でも都負担はふくれあがります。
都は十一月にオリンピック招致に関する世論調査を計画していますが、こうした財政投資の全容を都民に明らかにしないまま、世論調査をおこなうべきではありません。

②「都市再生」路線が、環境面でも地球温暖化防止に逆行することも、いっそううきぼりになりました。わが党は、石原都政のもとで区部だけでも百メートル超の高層ビルが百三十五棟も建設され、発生する二酸化炭素(CO2)が百十三万トンになること、さらに三環状道路によってCO2が二百九十一万トンも排出されるという最新の研究成果があることを紹介し、超高層ビルと三環状道路計画の抜本的見直しをもとめました。しかし知事は三環状道路の整備で渋滞は解消され、温暖化対策の観点からもきわめて有効、という従来の答弁に終始しました。具体的な事実やあらたな研究成果を示しても、聞く耳ももたない政治姿勢は許されません。
なお、自民、民主、公明の各党が道路特定財源を首都東京の道路整備へ重点投資することをもとめる意見書を多数の力でごり押ししたことは、全会一致のルールをふみにじるものです。とりわけ、道路特定財源の一般財源化という、参院選でのマニフェストを投げすてた民主党の態度は、都民にたいする背信行為といわれてもしかたないものです。

三、知事は、豪華海外出張にたいする都民のきびしい批判をうけて、知事選では「説明不足」や「反省」を強調しました。しかしわが党がフィジー・ツバルへの豪華海外出張で、総額千五百万円もの税金を使い、条例の二倍の豪華ホテル代を払ったことを指摘し「節約に努めることがなぜできないのか」とただしたのにたいし、節約の事例を一つもしめすことができませんでした。
しかも地球温暖化による海面上昇の危機的状況を見ることを視察目的にあげていながら、肝心のツバルには宿泊せず満潮時の現地の実態すら見なかったことは、とうてい目的をはたしたと言えないものです。この点についても、答弁すらできず、「説明不足」の反省もまた、都民をあざむくポーズだったことが明らかになりました。
三宅島での公道バイクレースが断念に追いこまれたことは、マン島への豪華海外出張がいかにムダと浪費であったかをしめすものです。知事の思いつきによる三宅島へのバイクレースの押しつけはきっぱり断念し、島の真の復興策にこそ力をつくすべきです。

四、猪瀬副知事が、「構造改革」は避けてとおれないとのべ、「格差社会」を否定する言動をくり返していることをただしました。しかし、猪瀬氏は「貧しい人がいるというだけじゃ、いつの時代も同じ」とまでいい、構造改革による格差を否定しました。
格差拡大がこれほど大きな社会問題となり、参議院選挙で有権者からノーの審判がくだされたこと、福田首相ですら「構造改革を進めるなかで格差といわれるさまざまな問題が生じた」と認めざるをえないときに、いまだに格差を否定しつづける猪瀬副知事の時代遅れぶりははなはだしいものです。
また、質問をはぐらかしたり、ねじ曲げてまともな答弁をおこなわないことは、副知事としてあるまじきことです。

五、わが党などが提案し継続とされている政務調査費に領収書添付を義務づける条例改正案について、自民党、民主党、公明党、生活者ネットは、三たび継続として先送りする態度をとりました。「使途基準」の見直しの協議を口実に、いまだに領収書添付、公表を拒否することは許されません。年間九億円もの政調費を使っているのです。
すでに政調費が支出されている都内のすべての議会が領収書を添付、県議会段階でもあらたにふみだした大阪府議会など十七議会にひろがっており、都民の税金でまかなわれている政調費の領収書添付をいまだに拒否し、先送りをつづけることは許されません。
今議会で、わが党は各党が政調費の使途の自主的公開をおこない、そのうえで、「使途基準」などについても、その是正が必要なら、公式の協議をすすめることを提案しました。これをも拒否した自民、民主、公明の各党は都民の批判はまぬがれません。

 

2006 年度 第 二回定例会を終えて(吉田幹事長の談話) (2006. 06. 21)

【談話】 第二回定例会を終えて

第二回定例会を終えて

二〇〇六年六月二十一日
日本共産党東京都議会議員団 幹事長 吉田 信夫

一、今議会では、石原都政がすすめるオリンピック招致は、いったい都民に何をもたらすのかが、財政や環境問題を中心にきびしく問われました。石原知事は「過大な経費はかけない」「世界一コンパクト」なオリンピックであるといいはりましたが、ごまかしです。日本共産党の質問で、コンパクトどころか、とんでもない「浪費型オリンピック」であることがうきぼりになりました。
第一は、道路建設費が六兆円かかることです。知事はオリンピックとは関係ないと言い訳しました。しかし、外郭環状道路は、オリンピックに間に合わせるために住民の反対を押しきって都市計画の変更をおこなうもので、羽田~築地間のトンネル道路は都市計画になかったものが、オリンピックの名で浮上したものです。オリンピックの名で大型道路の建設を一気にすすめることは許されません。
第二は、オリンピック会場への観客の輸送のための地下鉄の建設費が二千億円かかります。都はこの問題については、口をつぐみ、いったいいくらかかるのかを明らかにしません。
第三は、メインスタジアムや選手村、メディアセンターなどの整備費一兆二千億円かかることです。石原知事は、都が明らかにした建設費五千億円に加えて、用地取得費七千億円がかかる事実をかくしています。
第四に、民間資金を導入するから都の負担は五百億円という説明もごまかしです。都は、道路や地下鉄建設、用地買収費の都負担をオリンピック関連投資から意図的にはずし、都負担を少なく見せています。しかも、民間資金についていえば、知事がわざわざつくった新銀行東京は、民間からの出資を一千億円見込んでいたのに、百八十七億円しか集まらず、決算も大赤字であることを指摘しておくものです。
環境問題についても、オリンピックで「世界最高水準の環境対策、ヒートアイランド対策」を示すという宣伝が、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を減らすどころか、逆に増やしている事実一つとっても、ごまかしであることも明白になりました。こうした浪費型オリンピック招致は中止すべきです。
一、わが党は、年金課税や定率減税の全廃による増税、介護保険料の引き上げが都民生活を直撃し、医療費のあらたな負担増が追い打ちをかけようとしているときだけに、都として負担軽減策などの手だてをつくすことを求めました。また、東京の出生率が〇・九八と最悪の水準となるなかで、総合的対策を抜本的に強めるようもとめました。
これにたいし、石原知事があらたな対策をとろうとしなかったことは、福祉、くらしをまもるという地方自治体の立場を投げすてた石原都政の異常なゆがみを示すものです。
しかし、このなかでもわが党が、障害者の通所施設一〇四施設からのアンケート調査にもとづいて、障害者と家族が想像をこえる負担増に直面し、施設は運営費の減収によって運営自体が立ちゆかなくなっている事実をつきつけるなかで、都が加算補助やサービス推進費について「適切に実施」し、区市町村の地域生活支援事業については、「とりくみを促進する」と答弁したことは、今後につながるものです。
わが党は、毎年一千億円も積み立てるオリンピック開催準備基金を都民の福祉とくらしにまわせば、中学生までの医療費無料化、三〇人学級の実現、障害者、高齢者の負担緩和、商店街やものづくり支援の強化、住宅の耐震助成など、切実な都民要望の実現が可能であることを明らかにしました。今後とも、都民とともに福祉やくらし、環境を守る施策の実現をめざし奮闘するものです。
一、わが党は、教育基本法改悪の先取りともいえる違憲、違法行為が石原都政のもとでおこなわれていることをきびしく批判しました。とりわけ、日の丸・君が代の強制については、教師だけでなく、生徒が起立斉唱しなければ教師を処分したり、歌いたくないという生徒に対して再三、歌うよう強制していることが、思想および良心の自由を保障した憲法十九条や、行政の不当な支配を禁じた教育基本法十条に反するとともに、「斉唱する自由もあれば、しない自由もある」との国旗国歌法制定時の官房長官答弁にも反していることを示し、知事に見解を求めました。
知事は、都教委のやっていることは妥当だといいながら、その根拠を示せませんでした。しかも、違憲でないという根拠をもとめた再質問には、だれ一人答弁に立つことすらできませんでした。このことは石原都政がおこなっている日の丸・君が代の強制の違憲・違法性を裏づけるものにほかなりません。
一、石原知事が、わが党の代表質問にたいし、一片の根拠も示さずに、「デマゴーグ」と誹謗したことは、議会制民主主義にもとるもので、許されません。その一方で、知事は、「美濃部さんがすべての公共事業を中止」したとか、「学習指導要領の中に、国旗は日の丸とする、国歌は君が代とするというきちっとした規定がある」など、でたらめな発言をくり返しました。「デマゴーグ」は知事自らの発言であることをきびしく指摘するものです。石原知事の毎議会のようにくりかえされる暴言は、知事としての資格そのものが問われる問題です。重ねて知事の猛省をうながすものです。

 

2005 年度 第 三回定例会を終えて(吉田幹事長の談話) (2005. 10. 6)

【談話】第3回定例会を終えて

第三回定例会を終えて
二〇〇五年一〇月六日

日本共産党東京都議会議員団 幹事長 吉田 信夫

一、日本共産党は、都議選後、はじめての定例都議会で、小泉政権の失政のもとできびしい痛みにさらされている都民のくらしを守るためにあらゆる手だてをつくすことが自治体としての都政の最大の責務であることを明らかにし、都が庶民大増税や社会保障改悪に反対するとともに、都民のくらしを守る緊急対策をとるよう求めました。
これに対し、石原知事は、都民の痛み、苦しみはそっちのけで、消費税増税の当然視など、庶民大増税を容認する立場を変えようとしませんでした。
わが党は、とりわけ十月一日から実施された改悪介護保険法について、特別養護老人ホームなどの施設利用者の負担が年金収入を超えてしまう事例もあり、このため施設の利用をあきらめるなどの事態があらわれ始めていることを示し、都として、国に対して再検討をもとめること、都が独自に負担軽減のための対策を講じることを提案しました。ところが、石原知事は今回の改悪介護保険法を評価し、福祉保健局長が、都として独自に調査することや新たな対策を講じるの考えがないことを表明するなど、都民の願いに背を向ける立場をとったことは重大です。
しかし、同時に、原油高騰に苦しむ公衆浴場への支援や中小企業への融資の拡充、学校でのアスベスト対策などで都に「対応」を約束させたことは貴重な成果です。
一、日本共産党は、先の都議選、総選挙で掲げた子どもの医療費助成の拡充やシルバーパスの負担軽減などの公約の実現に全力をあげました。
このなかで、全国四十五道府県が実施に踏みだした三十人学級については、東京でも実現の道が切りひらかれつつあります。文部科学省の協力者会議は、新たに、区市町村の判断で少人数学級に踏みだすことを認める内容の最終報告を発表しました。二〇〇六年には法改正の予定とされています。わが党のくりかえしの提案と、こうした動きもうけて、都は「国の動向を注視」すると答弁しました。都が都民要望に早急に応えることをつよく求めるものです。
また、日本共産党が阪神・淡路大震災後、最初に都議会でとりあげ、くりかえし求めてきた木造個人住宅の耐震補強の補助について、限定した範囲ですが実現の方向が示されたことは重要な成果です。わが党は、ひきつづき公約実現と都民要望実現のために全力をつくすものです。
一、石原都政はこの六年間、「財政が厳しい」ことを理由にして都民施策に大なたを振るってきました。しかし、都財政は、税収がこの六年間で、「財政再建推進プラン」の見込額よりも一兆四千億円も上まわり、来年度も大幅増収となることが見込まれているなど、都の主張に根拠はありません。日本共産党は、「都市再生」中心の大型公共事業にかたよった税金の使い方をあらためることで、都民要望に応えることは十分可能であることを示し、石原知事がこの立場に立つようつよく求めました。
石原知事は、大型公共事業優先の都政運営をつづける立場に固執しましたが、このなかで、工事費をつりあげる不正談合について、「決して許されるべきものではない」と言明したことは重要です。
一、石原知事は、本議会で突然、二〇一六年のオリンピック招致を表明しましたが、日本共産党は、オリンピックは一二〇〇万都民の総意として開催されるものとし、開催にあたっては環境に配慮した簡素で心の通い合うものとするべきとの立場から、この問題は慎重に時間をかけてあつかうべきだと考えます。いやしくも拙速にすすめたり、オリンピックを大規模開発の手段としてはなりません。
一、日本共産党は、先の都議会議員選挙で都民のみなさんにお約束した政務調査費の収支報告書に領収書の添付を義務づける条例改正案を提案しました。領収書の添付は、都民の税金の使い方の透明性をなにより優先しなければならない都議会として真っ先にとりくむべき改革です。この問題は、都議選で争点として問われ、当選した都議のうち自民党十八人、公明党二人、民主党三十四人など七十五人が「添付すべき」と表明し、生活者ネットは公約にかかげていたものです。にもかかわらず自民、民主、公明、生活者ネットは、条例改正の提案をするどころか、わが党の条例改正案を否決したことは、都民をうらぎるものであり、とうてい許されるものではありません。
自民、民主、公明は、「協議の場」を設置することを条例改正の反対理由としてあげていますが、三党が言う「協議の場」は現段階では議会としての公式のものではありません。しかも、記者会見で自民党幹事長が「四年間の任期中に結論を出すように努力する」と表明したことで明らかなように、議会改革を先送りする危険のつよいものです。
日本共産党は、都議会として公式の議会改革検討機関をたちあげ、政務調査費の領収書添付の義務づけ、費用弁償、海外視察、議員年金の見直し、さらには議会の活性化などの早期実現に力をつくすよう強く求めるものです。
一、石原知事は、「国連憲章なんていうものをまともに信じているばかはいませんよ」、「そろそろ国連信仰というのは捨てたらいい」などと、国連憲章を否定し、国連を侮辱し、議会の品位を傷つける発言をくり返しました。日本共産党は、発言の撤回と都民への謝罪をもとめるとともに、「発言撤回と猛省を求める決議」を提案し、石原知事の責任をきびしく追及したのは当然です。
そもそも、国際連合は第二次世界大戦の痛切な反省にたって設立されたもので、「国際の平和及び安全を維持するため」に世界各国が協力すること、「国際紛争を平和的手段によって解決」することなどを目的にかかげ、その旗の下に、世界各国が集い、協同のとりくみを広げています。今年九月に開催された国連総会の特別首脳会議では、国連加盟国が国連憲章の諸原則、国連の中心的役割などを今日の国際関係を律すべき基本原則として、一致して確認しているのです。
にもかかわらず自民、民主、公明の各党が、「発言撤回と猛省を求める決議」に反対し、知事を擁護する姿勢を示したことは、議会のチェック機能を放棄し、都民の期待を裏切るものと言わざるを得ません。

 

2005 年度 第3回定例会が開会しました (2005. 10. 1)

第3回定例会が開会しました

2005. 10. 1.

   第3回定例会が開会しました。
この議会は、7月に行われた都議会選挙後、初めての本格的論戦が行われる議会となります。

本会議では日本共産党を代表して、代表質問を吉田幹事長が、一般質問を日野選出の村松議員が行いました。

国がすすめる悪政のもとで、暮らしと社会保障の負担が重くのしかかっているときだからこそ、東京都が自治体の役割を発揮して、弱者にあたたかい支援の手をさしのべる必要があることを基本に、今度の議会では

  • 10月1日から改悪された介護保険の負担軽減
  • 日々影響が広がる原油の高騰
  • 学校のアスベスト被害、老朽化、耐震改修
  • そして公約であった、子供の医療費無料化
  • シルバーパスの税制改悪に伴う負担軽減策
  • 小中の30人学級実現

などの問題を取り上げました。

さらに石原知事が新たに持ち出したオリンピック招致、靖国参拝などについても厳しく追求しとりあげました。

石原知事は、議会答弁のなかで、国連憲章を否定し、国連を侮辱する発言をおこないました。

「国連憲章なんてまともに信じているバカいませんよ」
「国連憲章に何が謳われていようとですね、あの内部が腐敗しきった国連の実態、………国連の無能ぶり直視されたら………」などと発言しました。

石原発言に対し、日本共産党都議団は、本会議一般質問の冒頭、都民への謝罪と発言の撤回を求めるとともに、29日川島議長に対して申し入れを行いました。

マスコミも毎日、東京、朝日などの新聞がこの問題を報道しました。
民主、ネット、自治市民93などが議長への申し入れや声明を発表するなど批判の声がひろがっています。

吉田幹事長の代表質問はこちら→<都議団のページ:吉田幹事長の代表質問>
村松議員の一般質問はこちら→<都議団のページ:村松議員の一般質問>
川島議長へ申し入れはこちら→<都議団のページ:石原慎太郎都知事の発言に関する申し入れ>

2005 年度 第 二回定例会を終えて (2005. 6. 7)

第2回定例会終了談話

 

第二回定例会を終えて

二〇〇五年六月七日
日本共産党東京都議会議員団 幹事長 吉田 信夫
一、本議会で、日本共産党は、高齢者の介護手当の支給、老人医療費助成制度(マル福)の維持、シルバーパスの負担軽減、小中学生まで医療費を無料にし所得制限を撤廃すること、三十人学級の実施など、都民が切実にもとめている五つの緊急要望を提案し、その実現を求めました。これらの提案が、都民の願いにこたえたものであり、道理にかなったものであることは、子ども医療費の拡充が都議会多数の要望となっていること、三十人学級については全国の流れであり、文部科学省が検討にふみだし、中央教育審議会でも多数の意見になっていること、東京都があいついで後退させている高齢者福祉施策が、政令都市をはじめ多くの自治体では存続、場合によっては拡充されていることなどで明らかです。
日本共産党は、医療費助成を小中学生に拡大し、所得制限を撤廃することを求める決議を提案しました。これにたいし、医療費助成拡充を公約する自民、公明両党が民主党とともに反対したことは、言行不一致のそしりはまぬがれません。
一方、日本共産党がかねてから提案してきた個人木造住宅の耐震補強への助成制度の創設について、実現をもとめる決議が全会一致で採択されるにいたったことは重要であり、都が決議をふまえ、助成にただちにふみだすようつよく求めるものです。
五つの緊急要望を実現するのに必要な財源は、一般会計予算のわずか〇・五%、三一〇億円であり、知事がその気になればただちに実現できるものです。日本共産党は、破たんが明らかな臨海副都心開発の抜本見直しや中小企業に役立たない新銀行への投資の回収など、石原都政が浪費とムダ使いにメスを入れ、切実な都民要望に力をつくすことをつよく求めました。
一、百条調査特別委員会で浜渦副知事の偽証が認定されましたが、この問題を通じて、都政に深刻な混乱と停滞が生じていることが、あらためて都民の前に明らかになり、都民の不信と怒りの声がひろがっています。都政の混乱と停滞の原因は、石原知事が週二~三日程度しか登庁せず、都政の重要課題である政策や人事を事実上、浜渦副知事の手にゆだね、都民や職員の声に耳をかたむけない強権的都政運営をしてきたことにあります。この反民主主義的やり方は、石原知事が憲法を守らなくて当然とし、日の丸・君が代を教師や生徒に強制するなど、憲法と民主主義を否定するあってはならない特異な立場を都政にもちこんだこととも共通するものであり、石原知事の責任はきわめて重大です。日本共産党はこの立場から、石原知事の問責決議を提案しましたが、自民、公明、民主、生活者ネットの反対で成立に至らなかったことはきわめて遺憾です。
百条調査特別委員会で問題となった東京都社会福祉総合学院の運営に関しては、浜渦副知事が予算特別委員会で描きだそうとした「法的」な問題がないことが明らかにされました。しかし、同学院の建物の九割が民間学校法人の専門学校として使われており、私学審議会において「特例中の特例」と指摘されるなど、その認可には無理に無理をかさねたものであったことも明白です。石原都政と一体となって、このような民間丸投げの「福祉改革」をすすめてきた「オール与党」の責任も問われるものです。
一、いま、都民のあいだから自民、民主、公明が実施した豪華海外視察への怒りと批判の声が急速に高まっています。そもそも、議員による海外視察は税金を使う以上、都民の立場にたってどうしても海外に行って調べなければならないものに限るべきであり、実施にあたっても、極力、節約につとめることが求められるものです。しかし、九回の視察は全体として観光的要素がつよいもので、わざわざ海外に行かなくてもわかることがほとんどです。しかも、七日から十日間の日程で一人平均百四十八万円、最高二百十八万円もの税金が使われており、これを毎日のくらしに追われている都民の目線から批判し、ただすことは当然のことです。ところが自民、公明、民主などは、〃豪華ではない〃と言いはり、生活者ネットもこれに同調、「ムダ使いやめよ」の都民の批判に背を向けしていることは許されません。
しかも、海外視察とは目的が違う友好都市との交流訪問をもちだし、日本共産党も参加していることが矛盾しているかのように言ったり、事前に確認された公式日程を「カジノ視察」にすりかえた自らのルール破りにほおかむりして日本共産党攻撃をおこなうことは論外といわなければなりません。とりわけ「反撃」の急せんぽうとなっている公明党が、二年前の自らの「海外視察自粛決議」をタナ上げし、豪華海外視察を弁護することは無責任のそしりをまぬがれません。わが党は十二年前から海外視察への参加をとりやめ、抜本見直しを提案、友好都市交流についても費用の削減にとりくんできました。今後とも、ムダ使いの中止と友好交流の内容と費用の改善に全力をつくすものです。
一、都議会選挙が目前に迫りました。「二大政党」がいわれていますが、自民党と民主党の違いは国政でも都政でも「ない」といって過言ではありません。どちらも事実上の「オール与党」体制がつくられ、悪政が大手をふってまかり通っているもとで、この悪政と正面から対決しているまっとうな野党は、日本共産党だけになっています。都議選は、「オール与党」か、日本共産党かの対決を軸にはげしくたたかわれます。
日本共産党は、ムダ使いの一方、福祉、くらしを切りすてる「オール与党」政治と対決し、五つの緊急要望をはじめとする切実な都民要望を実現するために、全力で奮闘するものです。都民のみなさんの大きなご支援を心からお願いするものです。
以上

 

2005 年度 第 1 回定例会を終えて (2005. 4. 1)

2005年都議会第一回定例会を終えて

2005. 4. 1.

   今度の議会で、石原都政の6年の都政運営が福祉や教育、中小企業対策を削り、「都市再生」の名による大型開発を優先させる、歪んだものであり、来年度予算がこの逆立ち方向を、さらに強めるものであること明らかにするとともに、組み換え提案をおこない「住民の福祉の増進」という自治体本来の姿にたち返るよう求めました。

来年度予算は、「福祉改革」の名で、経済的給付事業の切捨てや補助金の削減、都立福祉施設の相次ぐ廃止・縮小などが進められた結果、福祉関係予算が実質的に4年連続で後退していることを指摘し、予算の拡充を求めました。

また、小泉政権の7兆円もの大増税・負担増路線のなかで、都民の生活がおびやかされ、さらにシルバーパスや老人医療費助成、老人福祉手当などの経済的給付事業の切捨てが、都民にますます痛みを押し付けるものとなっていることを明らかにしました。

この立場から都民の声を代表し、高齢福祉を守り、子育て対策を拡充することなど、さまざまな提案を行いました。高齢者福祉については、介護度の重い高齢者への新しい介護手当てや、67歳から69歳までの高齢者に対する、医療費助成を継続する条例を提案しました。

中小企業対策予算はピーク時の半分に、全国水準でみても半分というところまで、落ち込んでいることを明らかにし、工業集積地域活性化事業の継続や商店街支援、借り換え融資の抜本的拡充などを求めました。この中で年金改悪に伴う、シルバーパスの負担増について、慎重な対応を行うという答弁や、東京直下型地震の被害想定の実施、多摩地域の都道の歩道整備を中心にすすめることの答弁などを引き出したことは貴重な成果でした。

「都市再生」に路線によって投資経費はバブル時代前の2倍、1兆円の規模で高止まりし、都財政を圧迫し、都民施策切捨ての最大の原因になっています。日本共産党はとりわけ、本来都が負担する必要のない浪費型投資が激増していることを厳しく批判してきました。今度の議会では首都高速道路中央環状品川線の一部を、都の直轄事業とすることにより、都の負担は従来方式と比べ2.5倍、1250億円にもなり、これが今後どれくらい膨れ上げるか予想もつかない状態になっていることを告発し、再検討を求めました。

破綻が明らかな臨海副都心開発についても、石原都政のもとで、すでに2兆円投入され、今後さらに1兆円もの財政投入が予定されていることを明らかにし、その抜本的見直しと赤字をふやしつづけている臨海関連3セクビルの破綻処理を行うことを求めました。この追求の中で,都が2つの臨海3セクビルの破綻処理を行うことを表明したことは重要です。同時にほかの3セクに経営をゆだねるなど更なる都財政の投入につながりかねない弱点をもっていることを指摘しました。

日本共産党の予算組み替え提案は都市再生など不要・不急・浪費型の公共事業を見直し、切り捨てられた経済給付的事業の段階的復活と子育て支援、30人学級、若者雇用、商工業支援、地震に強いまちづくりなど、切実な都民要望にこたえるためのものでした。予算のわずか5%程度をきりかえることで実現できるものであり、この方向こそが都民の願いにこたえるものです。

行き届いた教育を進める上で、不可欠の課題となっている30人学級について、来年度も実施されない県は、東京都と香川県の2県だけとなりました。
日本共産党は、世界や全国の経験で、石原都政が固執する40人学級と習熟度別少人数指導よりも、30人学級をはじめとした少人数学級が、学習面だけでなく、社会性を養う上で、極めて高い効果をあげていることを明らかにし、東京都も踏み出すことをもとめました。しかし、石原知事と都教育委員会がかたくなにこれを拒み続けています。
昨日(3/29)中央教育審議会が「30人学級をはじめとした少人数学級を中心とした手厚い教育が必要」「これから審議の対象となる」と表明しました。石原知事と都議会の各党がこのことを真摯にうけとめ、30人学級に踏み出すことを強く求めました。

日の丸・君が代を生徒および先生に強制することは憲法で保障された内心の自由をふみにじるものであり、許されないことを厳しく追及するとともに、生徒への指導にあたっては、強制はしない、内心の自由は保障されるという、法制定時の政府答弁を含めて教えることは制限されないことを指摘しましたが、都教委が、生徒がたたなくてもそのことで、先生が処分されることはないことを表明したことは重要です。都教委が行っている日の丸・君が代の強制は厳しく指弾されるべきものであり、強制をやめることを強くもとめるものです。

わが党は石原知事の女性蔑視発言について、東京地裁が石原知事の道義的責任を、厳しく批判したことをふまえて撤回と謝罪をもとめましたが、他の会派が一致して、この発言を黙認していることも、都議会のチェック機能を投げ捨てるものです。

議会の改革について政務調査費の収支報告書への領収証添付。高額な海外視察の改善、都議会議員年金の改革、審議時間の保障をはじめとする、議会のチェック機能の強化など、積極的な改善提案をおこないましたが、他の会派の賛同を得られませんでした。このうち政務調査費の収支報告書の添付を義務付ける条例改正提案をおこないましたが、自民、公明、民主の各党が、なんら理由をしめすことなく反対したことは、政党としての資質を疑わせるものです。

自民・公明・民主・ネットの各党は、福祉予算をはじめ、都民施策を切り捨てる一般会計予算に賛成し、高齢者福祉の充実のための条例提案に反対しました。
自民・公明・民主の各党が他の県では賛成し、自らの公約や質問にも盛り込んでいた30人学級に背をむけるなど、都民の願いをふみにじったことや、都民要望の乳幼児医療費助成拡充を自らが今議会の質問でとりあげ、都側から拒否されたあと、日本共産党が提案した、同じ、乳幼児医療費助成拡充の都議会の決議に反対したことは、現在のオール与党体制の矛盾と翼賛ぶりを象徴的にしめすものでした。

日本共産党は、都議会本来のチェック機能をとりもどし、都政の転換と切実な都民要望の実現のために、3ヵ月後に迫った都議会議員選挙で前進のために全力を尽くす決意です。

以 上

2004 年度 第 4 回定例会を終えて(吉田幹事長の談話) (2004. 12. 2)

2004年都議会第4回定例会を終えて

2004.12.26.

 日本共産党都議団の吉田信夫幹事長は26日、次の談話を発表しました。(要旨)

         日本共産党東京都議会議員団
幹事長  吉 田 信 夫

一、日本共産党は、この五年問の石原都政が都民に大きな痛みを押しつけてきたことを示し、国の悪政が、都民にさらなる苦難をもたらしているもとで、都政が、都民のくらしと福祉を最優先にする姿勢に立ちかえるようもとめました。とりわけ、革新都政以降の歴代知事のもとで拡充されてきた福祉関係予算が、石原知事のもとではじめて削減されたばかりか、その予算すらまともに執行されず、昨年までの四年問の決算で七百六十四億円も福祉関係費が削減されている事実を明らかにし、その大幅な増額をもとめました。

本格的な少子高齢化社会をむかえ、ほとんどの自治体が福祉費を増やしているのに、石原都政が五年前の青島都政よりも額も構成比も減らしていることにたいし、自民党、公明党、民主党、ネットの各会派はひとことの批判もせず、容認していることはきわめて異常なことです。

石原都政が福祉をはじめ都民施策の切りすての理由とした「財政危機」についても、その原因がじつは、いまだに一兆円規模を維持している投資にあることを明らかにし、本来、国が負担すべき国道建設費の分担金などをあらためるだけで、福祉の.拡充は十分可能であることを示しました。多くの自治体が浪費的な公共事業を見直し、福祉や教育をまもり拡充しようとしているのに、東京都がひとり超高層ビルと高速道路を中心とする「都市再生」に熱中しています。今年度、来年度あわせて、五千億円程度の税収が見込まれており、いまこそ、予算の使い方をあらため、財政をたて直しながら、福祉やくらしを充実すべきです。

一、安心して子どもを産み、育てることのできる東京とするために、若者雇用の促進、仕事と子育ての両立対策、医療や住宅などの経済的支援の充実、さらにはそれらを「東京ルール」として確立することをもとめ、あらたな提案をおこないました。知事が、出生率を向上させたフランスでの経済的支援に注目するとし、また、東京都男性職員の育児休業取得について検討することが表明されたことは重要です。

公立学校の三十人学級をはじめとする少人数学級は、未実施の五県のうち佐賀県、石川県が来年度実施を表明したのにつづき、岐阜県、香川県もこれにつづく動きを見せており、来年度には東京だけがとりのこされる事態になりかねません。

日本共産党は、各地の実践例を紹介し、三十人学級が学習面でも生活面でもすぐれていることを明らかにし、実施をせまりました。しかし、石原知事は依然として根拠も示さずに、これを拒みつづけています。重大なことは、この間題で、公明党が三十人学級を否定する立場で質疑をおこなったことです。同党は六年前の政策で二十五人・三十人学級への改善をかかげており、自らかかげた公約と都民の願いに反するものとして都民の批判はまぬがれません。

三宅島民の帰島にあたって、都が住宅再建のための百五十万円の支援をおこなう条例が成立しました。住宅再建への支援をいっかんして要望してきた党として歓迎するものです。ひきつづき、住宅支援の限度額の引き上げ、支援期間を延長することをはじめ生活再建など帰島支援をつよめるとともに、帰島を断念せざるを得なかった三宅島民の支援のために力をつくすものです。

一、三井物産によるディーゼル車粒子状物質減少装置(DPF) の虚偽のデータ一使用問題は、東京都の指定を受けることのできない装置を製造・販売するためにおこなったもので、きわめて悪質な行為です。同時に、ずさんな審査で今日の事態を招いた東京都の責任もきびしく問われなければなりません。疑惑は深まるばかりであり、東京都の責任ある解明と対応、議会としての参考人聴取と百条委員会の設置など、ひきつづき真相究明のために力をつくすものです。

一、日本共産党は、石原知事が憲法否定の立場を撤回し、憲法の擁護遵守義務をはたすとともに、憲法九条にもとづき、国際平和のために力をそそぐことをもとめました。

これに対し石原知事は、第九条については「改正すべき」と公言、擁護問題についても、場合によっては憲法を「命がけで破る」と表明したことは、重大です。知事のこの立場は、九条改悪をおしつけ、日本をふたたび「戦争をする国」にしようとしているアメリカの立場と軌を一にするもので、平和を求める都民の願い、アジアの平和と日本経済の発展にも逆行するものです。

このような知事の立場は知事の職務と両立しないことはいうまでもありません。また、自民党が、知事の発言に呼応して、第二次世界大戦について「やむを特ず自衛のため」におこなった戦争と美化する発言をしたことは、都民の批判はまぬがれません。

知事があらたに教育委員として提案した人物は、財界団体を代表する憲法と教育基本法改悪の推進者であり、日本共産党は、憲法と教育基本法を否定する人物の提案自体許されるものではないとして反対しました。このような人物に自民、公明、民主の各党が賛成したことは重大です。

来年は戦後六十年をむかえます。わが党は、憲法九条を守り、日本と東京がアジアの平和の先頭にたつよう都民のみなさんとともに努力する決意です。
以 上

2004 年度 第 3 回定例会を終えて(吉田幹事長の談話) (2004. 10. 08)

都議会第3回定例会を終えて

日本共産党都議団吉田信夫幹事長が談話                        2004.10.08

 日本共産党都議団の吉田信夫幹事長は七日、次の談話を発表しました。(要旨)

一、今議会で、日本共産党は、石原都政が全国最悪の福祉切り捨てを進めていること、「都財政危機」は、その口実に使われただけで、実際には浪費的投資の維持と拡大のためであることを明らかにし、この間違った政治の転換を求めました。

この五年の闇に、福祉予算が六百六十二億円も削減され、医療費助成など経済給付的事業や、特別養護老人ホーム、保育園への補助金など、「切る」ものはしっかり切られてきたのに対し、都が拡充を約束してきた介護基盤整備などの「充実すべき」ものは、大きく立ち遅れ、老人保健施設やショートステイなど全国最低水準のものも少なくありません。福祉予算の削減をこのまま続けて良いのか、という質問に対し、石原知事は答弁に立てませんでしたが、都民要望にこたえ福祉予算を増やすことこそ、自治体のあるべき姿です。

日本共産党は、都民が切実に解決を求めている高齢者福祉と少子化対策について、独白に実施している調査結果を示し、介護保険料・利用料の減免や特別養護老人ホームなどの拡充、私立保育園へのサービス推進費補助、私立幼稚園保護者負担軽減補助、乳幼児医寮費助成などの拡充を求めました。こうしたなかで、乳幼児医療費助成の所得制限撤廃について、他の党もその実施を求めるにいたったことは、重要であり、東京都がただちに実現にふみだすことを求めるものです。

全国で東京都など五都県だけが未実施となっている三十人学級・少人数学級について、文部科学省の地方自治体の判断にゆだねるという新しい方針を活用し、東京都としても、実施にふみだすことを求めましたが、石原知事はこれを拒みました。また、国に対して三十人学級の実施を求める意見書の提案に対し、自民党、公明党、民主党が反対したことは、ゆきとどいた教育を求める父母、都民の願いに背を向けるものです。

「石原都政の五年で、「都市再生」の名のもとに、これまでの都市政策をくつがえして、都心を中心に超高層ビルの集中を進めていることが、東京の環境をさらに悪化させていることを指摘し、その転換を求めました。 今後の開発のあり方について都民とともに検討し、都市の開発をコントロールする成長管理や修復型のまちづくりを都市計画に取り入れること、海風をふさぐビル開発を抑制すること、都市公園の増設や学校施設の芝生化をはじめクールスポットの確保などを提案しました。この方向こそが、東京の環境をまもる道にはかなりません。

石原知事が行った環境アセス条例の改悪や規制緩和が、丸の内などの超高層ビルの乱立を進め、ヒートアイランド現象などを激しくしている事実を示したのに対し、石原知事は、自らの責任を認めようとせず、高層ビルの集中は「大変よいこと」といって、環境破壊を放置し、多国籍企業を集中させるための都市づくりの推進を表明したことは重大です。 自民、公明、民主の各党は、「都市再生」推進の立場を取りましたが、とりわけ民主党が、ヒートアイランド問題での石原知事の責任を免罪する立場を取ったことを指摘しておきます。また、これらの党が、浪費型公共事業の温床として見直しが求められている道路特定財源について、これを温存するための意見書を強行採決したことは、公共事業の見直しの流れに逆うものとして容認できません。

一、「今定例会では、都民が解決を求めている重要な問題で貴重な前進が実現しました。未曽有の大型店の出店攻勢から、地域経済と商店街を守るうえで、よりどころとなる「小売商業調整特別措置法」(商調法)の適用を求めたのに対して、都は「法に基づき適切に対処する」と答弁しました。今後の同法の活用が期待されるところです。

障害児教育に大きな影響を及ぼすこととなる養護学校の統廃合計画について、学校のさらなる増設も含めて検討するとの、都側の答弁を引き出したことも重要です。

日本共産党が繰り返し提案してきた三宅島村民の生活支援について、石原知事が、都独自の生活支援を行うことを表明したことも一歩前進です。ただちに具体化をはかるとともに、とりわけ、住宅再建に対する助成にふみだすことが急がれています。

二十三区内の消防団の分団本部施設の整備について、消防総監が「緊急の課題である」と認識を示しました。都が早急に緊急整備計画を策定し、対策を講じることを強く求めるものです。

日本共産党は、「住民の福祉の増進」の都政への転換と、来年にせまった都議会議員選挙での前進のため、全力をつくす決意です。

2004 年度 第 3 回定例会 (2004. 9.14~10. 7)

健康と福祉を守る自治体らしい自治体へ=第3回定例都議会

2004.09.16

 第3回定例都議会が21日から開会されます。石原都政がすすめている第2次の「都庁改革アクションプラン」にもとづく福祉や施設のきりすてと、その一方で、財界いいなりに超高層ビルと大型道路中心の「都市再生」をすすめる逆立ち都政の是非が大きく問われる議会となります。また、編成中の来年度予算を都民の立場から編成させることも重要な課題です。

来夏に都議選-問われる各党の態度

生活保護世帯、公衆浴場の水道料金値上げ反対

今議会には水道料金改定など、13の条例案が提出されます。今回の改定は、事業計画「東京水道経営2004」(案)の過大な水需要計画にもとづくもので、公共事業見直しの流れに逆行するものです。水道料金改定案は、かねてからの日本共産党の主張を反映して、全体として値下げになっていますが、生活保護世帯や公衆浴場、口座振り込みをしない家庭などで値上げがあり認められません。八つ場ダム建設など大型投資を見直すことで料金の抜本引き下げは可能です。
来夏の都議会議員選挙をひかえ、石原都政の「痛み」のおしつけに各党がどのような態度をとるのかが問われています。日本共産党都議団は、暮らしと営業、都民の健康と福祉をまもり、都民の切実な要求を実現するという「自治台らしい自治体」への転換に向けて全力を尽くす決意です。

2004 年度 第 2 回定例会 (2004. 6. 1~ 6.16)

2004年第2回都議会定例会の特徴(2004.6. 1~6.16)
日本共産党は石原都政の5年間で、都政が「住民の福祉の増進」という自治体本来の役割にてらして、いかにゆがめられ、都民生活に深刻な影響が及んでいることを事実でしめし、都政運営の転換を求めました。都民の激しい痛みは、社会福祉関係予算がこの5年間に661億円も削られる中でもたらされました。大都市をかかえる都道府県でこんな削減をしたところはありません。老人医療費助成など経済的給付の廃止や保育園など福祉への補助の大幅削減、百か所におよぶ都立施設の廃止などの都民生活への影響は深刻です。

その一方、「都市再生」の名で大型開発が優先されてきた結果、都財政が悪化し、環境行政が後退するなどのゆがみが拡大しています。  こうした都政のゆがみがもたらされた背景には、保育を始め自治体本来の仕事まで営利企業に開放させ、もっぱら大企業が活動しやすい都市づくりをもとめる財界の要求があることは、都の各種審議会などに日本経団連をはじめとする財界代表が多数参加していることでも裏付けられます。

これにたいし、石原知事の答弁がもっぱら、大企業が栄えればすべてうまくいくという立場に終始したことは本当に残念です。とりわけ、地球温暖化のための二酸化炭素排出量の削減について、企業に規制を義務づけるとした知事の発言に反し、企業の自主的努力にゆだねるとすることを容認したことを指摘しても、知事がこたえることさえできなかったことは、無責任きわまりないものです。

また、自民、公明、民主の各党が石原知事の福祉・教育のきりすてや大企業の利益優先の都政運営を礼賛し、追従する立場をいっそう露骨にしたことは、これらの党のよってたつ基盤が財界に呼応したものであることをあらわにしたものといわざるをえません。

都政のゆがみがとりわけ深刻にふきだしている教育の問題で、都立学校における日の丸・君が代の強制や義務づけを否定した政府答弁などにてらしても間違っていること、とりわけ、教師への処分を振りかざして、生徒に強制することは生徒の内心の自由をおかす憲法違反の行為であることを厳しく指摘し、是正をもとめました。

知事は、生徒の内心の自由の問題については、答弁にさえたてませんでした。しかし、その一方で、教育長が自民党の質問にこたえて、教員に「職務命令」を出してまで生徒への指導を強化させるとしたことは、憲法をまっこうからふみにじるものとして、断じて容認できません。

今度の議会を通じて、石原都政が都民と都議会そして、マスコミも含むまじめな意見当たり前の批判にさえ、まともにこたえようとしない危険な体質になっていることを、都民とともに、厳しく指摘しておくものです。

自民、公明、民主の各党は、教育基本法の「改正」を求める意見書の採択を、日本共産党の反対を押し切って強行しました。都議会では、意見書の採択は全会派一致が原則です。これをあえて踏みにじった各党の非民主的な体質は必ずや都民の厳しい批判をあびるでしょう。今回の暴挙は、憲法改悪とセットで教育基本法を改悪し、教育への国家の介入をつよめ、「日本の戦争はただしかった」などとする教育を推進しようとする意図を露骨にしたものです。

国政野党の民主党が、今回の暴挙にくわわったことは、日本共産党が提案した年金改悪法の廃案を求める意見書の採択に反対したこととあわせ、民主党の政策的立場が自民党とかわらないものであることをあらためて鮮明にしたといわざるをえません。

日本共産党は、目前にせまった参議院選挙での前進を切り開き、年金改悪の実施をやめさせ、憲法と国民のくらしをまもるために全力で奮闘する決意です。

2004年第1回都議会定例会の特徴(2004.2.25~3.30)
1、今定例会は、小泉政権による社会保障の負担増、そして石原都政の福祉きりすてによって、憲法が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」すら破壊されようとしているときに、都民の代表である都議会が、都民の暮らしと営業をまもるためにその役割をはたすことが強く求められた議会でした。石原知事が提案した来年度予算にたいして、自民・公明・民主の各党は諸手を挙げて賛成しましたが、予算の内容は、石原知事がこれまですすめてきた老人医療費助成などの福祉のきりすてにくわえ、「巨額の財源不足」を理由に、あらゆる都民施策の「聖域なしの見直し」と、直営のサービスからの撤退を全面的にすすめようとするものです。この結果、福祉局予算は三年連続で削減され、中小企業対策予算にいたっては9年連続して後退させられました。これは、「住民の福祉の増進」という地方自治体の責務を投げ出すものとして、都民の批判はまぬがれません。保育の問題について、日本共産党は、私立保育園へのサービス推進費補助は質の高い保育を確保する上で欠かせない支援制度であること、民間企業の参入を前提とした認証保育所はあくまでも補完的にとどめるべきものであることなどを明らかにしました。職員の経験年数に基づくサービス推進費補助の継続と拡充、公立保育園への補助の創設など、公的保育の拡充を強く求めました。
青少年センター新宿労政事務所、多摩地域の高齢者の授産場の廃止など都民生活に欠くことのできない多くの直営施設の廃止条例が提案されましたが、これらの施設が果たしてきた役割などを検証することもなく、廃止に賛成した自・公・民・ネットの責任が問われるものです。

1、石原都政は、多国籍企業のための都市づくりとしての「都市再生」を最後の課題に位置づけ、来年度予算では、これまでの開発にくわえて、都有地にオフイスビルを建設する「先行街づくりプロジェクト」や首都高速道路中央環状品川線の着手などに重点的に配分することで、本格的に「都市再生」をおしすすめようとしています。日本共産党は、超高層ビルと大型幹線道路中心の「都市再生」は東京の環境を破壊し、住宅難に拍車をかけるものであると同時に、バブル前の二倍の1兆円規模の投資が継続されることで、都財政をさらなる借金地獄におとしいれるものであることを、厳しく批判しました。
借金依存がたの財政運営によって、東京都の借金・都債の残高は一般会計予算の1.2倍、過去最高の約7兆円にたっしています。日本共産党のこの指摘に対して、財務局は、国や他の道府県や革新都政時代とくらべて 、起債依存度が低いなどとして弁明しましたが、ひろく課税権や財政手だてを有している国や、地方交付税団体である道府県は、起債の償還金の補填をうけており、同列に扱うことはできません。革新都政との比較でも財政規模に占める起債の割合は、石原都政の方が二倍以上となっていることで明らかです。
新銀行への1千億円の是非も問われましたが、日本共産党の追及によって、少しでも返済がとどこおれば、ただちにRCC(債権回収機構)や再生フアンドに送られるシステムとなっており、貸し渋り、貸しはがしに苦しむ地域の中小業者の役にたたないことが、一層鮮明になりました。この立場から今後も追及していくものです。

日本共産党が提案した、予算の組み替え案は、「都市再生」など不要・不急、浪費型の公共事業や新銀行への投資などを見直し、予算の4.6%を組み替えることで、都財政のたてなおしにふみだすとともに、これまで切り捨てられた老人医療費助成などの経済給付的事業の復元、若者就労支援をはじめ、30人学級、小学生への医療費助成、個店対策の実施など切実な都民要求にこたえるものであり、この方向こそが都民の願いにこたえるものであることを確信するものです。

1、石原都政の民主主義否定、強権的手法が強まる一方で、これに対する、都民世論と運動が広がりを見せたことは、今定例会での特徴です。
とりわけ、昨年8月以降、東京都によるトップダウン方式による大学破壊がすすめられてきた都立大学において、総長を先頭に、大学関係者がこぞって、都の「改革」に反対の声をあげ、複数の教授が退職するなどきわめて異常な事態を迎えましたが、この責任はあげて、「改革」をおしつけている石原都知事にあることは明白です。また、東京都交響楽団への有機雇用制導入は、オーケストラの質の低下を招くことは明らかであり、楽団員の意思を尊重し、撤回すべきであり、こうした乱暴な運営について各会派が疑問や批判を表明せざるを得なくなったことはっ重要です。
東京都教育委員会が都立学校での卒業式などにおいて、日の丸・君が代を強制していることについて、生徒、親、学校関係者から、内心の自由の権利をおかすものだとして反対の運動がひろがり、裁判での争いにまで発展するにいたりました。東京都が国会決議に反して、日の丸・君が代を押し付けることは断じて許さないものです。
日本共産党は都民の皆さんと力をあわせ、都政の転換と切実な都民要望の実現、きたる参議院選挙での勝利のために全力を尽くす決意です。

2004 年度 第 1 回定例会 (2004. 2.25~ 3.30)

2004年第1回都議会定例会の特徴(2004.2.25~3.30)
1、今定例会は、小泉政権による社会保障の負担増、そして石原都政の福祉きりすてによって、憲法が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」すら破壊されようとしているときに、都民の代表である都議会が、都民の暮らしと営業をまもるためにその役割をはたすことが強く求められた議会でした。石原知事が提案した来年度予算にたいして、自民・公明・民主の各党は諸手を挙げて賛成しましたが、予算の内容は、石原知事がこれまですすめてきた老人医療費助成などの福祉のきりすてにくわえ、「巨額の財源不足」を理由に、あらゆる都民施策の「聖域なしの見直し」と、直営のサービスからの撤退を全面的にすすめようとするものです。この結果、福祉局予算は三年連続で削減され、中小企業対策予算にいたっては9年連続して後退させられました。これは、「住民の福祉の増進」という地方自治体の責務を投げ出すものとして、都民の批判はまぬがれません。

保育の問題について、日本共産党は、私立保育園へのサービス推進費補助は質の高い保育を確保する上で欠かせない支援制度であること、民間企業の参入を前提とした認証保育所はあくまでも補完的にとどめるべきものであることなどを明らかにしました。職員の経験年数に基づくサービス推進費補助の継続と拡充、公立保育園への補助の創設など、公的保育の拡充を強く求めました。
青少年センター新宿労政事務所、多摩地域の高齢者の授産場の廃止など都民生活に欠くことのできない多くの直営施設の廃止条例が提案されましたが、これらの施設が果たしてきた役割などを検証することもなく、廃止に賛成した自・公・民・ネットの責任が問われるものです。

1、石原都政は、多国籍企業のための都市づくりとしての「都市再生」を最後の課題に位置づけ、来年度予算では、これまでの開発にくわえて、都有地にオフイスビルを建設する「先行街づくりプロジェクト」や首都高速道路中央環状品川線の着手などに重点的に配分することで、本格的に「都市再生」をおしすすめようとしています。日本共産党は、超高層ビルと大型幹線道路中心の「都市再生」は東京の環境を破壊し、住宅難に拍車をかけるものであると同時に、バブル前の二倍の1兆円規模の投資が継続されることで、都財政をさらなる借金地獄におとしいれるものであることを、厳しく批判しました。
借金依存がたの財政運営によって、東京都の借金・都債の残高は一般会計予算の1.2倍、過去最高の約7兆円にたっしています。日本共産党のこの指摘に対して、財務局は、国や他の道府県や革新都政時代とくらべて 、起債依存度が低いなどとして弁明しましたが、ひろく課税権や財政手だてを有している国や、地方交付税団体である道府県は、起債の償還金の補填をうけており、同列に扱うことはできません。革新都政との比較でも財政規模に占める起債の割合は、石原都政の方が二倍以上となっていることで明らかです。
新銀行への1千億円の是非も問われましたが、日本共産党の追及によって、少しでも返済がとどこおれば、ただちにRCC(債権回収機構)や再生フアンドに送られるシステムとなっており、貸し渋り、貸しはがしに苦しむ地域の中小業者の役にたたないことが、一層鮮明になりました。この立場から今後も追及していくものです。

日本共産党が提案した、予算の組み替え案は、「都市再生」など不要・不急、浪費型の公共事業や新銀行への投資などを見直し、予算の4.6%を組み替えることで、都財政のたてなおしにふみだすとともに、これまで切り捨てられた老人医療費助成などの経済給付的事業の復元、若者就労支援をはじめ、30人学級、小学生への医療費助成、個店対策の実施など切実な都民要求にこたえるものであり、この方向こそが都民の願いにこたえるものであることを確信するものです。

1、石原都政の民主主義否定、強権的手法が強まる一方で、これに対する、都民世論と運動が広がりを見せたことは、今定例会での特徴です。
とりわけ、昨年8月以降、東京都によるトップダウン方式による大学破壊がすすめられてきた都立大学において、総長を先頭に、大学関係者がこぞって、都の「改革」に反対の声をあげ、複数の教授が退職するなどきわめて異常な事態を迎えましたが、この責任はあげて、「改革」をおしつけている石原都知事にあることは明白です。また、東京都交響楽団への有機雇用制導入は、オーケストラの質の低下を招くことは明らかであり、楽団員の意思を尊重し、撤回すべきであり、こうした乱暴な運営について各会派が疑問や批判を表明せざるを得なくなったことはっ重要です。
東京都教育委員会が都立学校での卒業式などにおいて、日の丸・君が代を強制していることについて、生徒、親、学校関係者から、内心の自由の権利をおかすものだとして反対の運動がひろがり、裁判での争いにまで発展するにいたりました。東京都が国会決議に反して、日の丸・君が代を押し付けることは断じて許さないものです。
日本共産党は都民の皆さんと力をあわせ、都政の転換と切実な都民要望の実現、きたる参議院選挙での勝利のために全力を尽くす決意です。

2003 年度 第 4 回定例会 (2003.12. 2~12.17)

平成15年度第4回定例会の特徴 (2003.12.2~12.17)
自衛隊のイラク派兵そして、日本人外交官の痛ましい事件の中で議会を迎えた。石原知事は、イラク派兵に理解を示し、「自衛隊が攻撃されたら、せん滅したらいい」とのべました。韓国併合を正当化した発言とともに、知事の資格が問われる重大発言。わが都議団は断固撤回、謝罪をもとめてたたかう。
石原知事が打ち出した「第2次財政再建推進プラン」「第2次アクションプラン」の2つのプラン後の初めてのたたかいの舞台。プランでは、重度障害をもつ人たちの長年の運動でようやく実現した東部療育センターを最初から民間にまかせ、都の施設を軒並み、民間に明け渡す計画をうちだしています。保健所統廃合、大久保病院の公社化など、福祉、医療からの撤退方向がうちだされています。このプランが具体化されたら、都民が築いた福祉、医療、教育の大事な都の仕事が破壊されてしまします。この具体化をゆるさないたたかいを最後までがんばります。

2003 年度 第 3 回定例会 (2003. 9.11~10. 6)

今期議会の特徴 (2003.9.11~10.6)

石原知事のテロ容認発言は、いかなる理由であれ絶対に許されないものであり、発言の撤回と謝罪を強く求めました。しかし、石原知事は、外務省幹部の言動は「万死に値する」から「ああいう表現をした」などと開き直り、テロ容認の態度をあらためようとはしませんでした。自治体の長として断じて許されるものではありません。テロ容認発言は知事の資格が問われる重大発言であり、議会としては発言の撤回と謝罪を要求すべきことを提案しましたが、自民、公明、民主の各党が、その必要がないとの態度をとったことは、都民の議会に対する期待を裏切るものです。知事の発言はテロ容認の風潮を助長する恐れが強いものであり、知事が発言を撤回し謝罪するまで厳しく追及していくものです。

石原知事が策定を進めている第2次財政再建推進プランにたいして、各党から疑問や意義の声があげられたことは重要です。とりわけ、都民生活に密着している区市町村補助の「見直し」について、「サービス低下はあってはならない」という注文がつけられ、おなじく「高止まり」していると槍玉にあげられている私学助成にたいしても「いっそうの振興」を求める質疑が行われました。制度の廃止にむけて東京都が見直しを進めている私立保育園への人件費補助についても「園運営への配慮を求める」意見が各党からだされました。これらは、都民世論と運動を反映したものとして重要です。都が、都民切捨ての理由としている「巨額の財源不足」について、税収の大幅増がみこまれること、財源補填債などの財源が計上されていないことなど、過大に設定されており、絶対的なものでないことが明らかになりました。 石原知事が財政危機を叫びながら、その一方で超高層ビルと大型幹線道路中心の「都市再生」を引き続き声域扱いするだけでなく、東京高裁が土地収用の停止決定をおこなった圏央道をはじめとする国の大型公共事業について、「都が応分の負担をするのは当然」としたことは、都財政をいっそう困難においこむものであり、無責任のそしりはまぬがれないものです。
日本共産党は、大型開発の優先の行財政運営をあらため、都民の暮らしと福祉を第一にした財政の立て直しの実現のために全力を尽くす決意です。

十勝沖地震など大地震が連続的に発生するもとで、東京を地震に強い都市として再生させるための提案を行いました。宮城県北部連続地震の現地調査などにもとづき学校や木造住宅での耐震対策の緊急提案を行うとともに、石原知事の「都市再生」の元で、膨張をつづける超高層ビルや地下鉄、地下街などの都市型施設の地震被害について直ちに調査と被害想定を行うことなど、新たな課題としての都市災害の予防対策に踏み出すことを強く求めました。石原知事は防災対策においても「都市再生」に予算を重点的につぎこみながら、小中学校の耐震補強補助や木造住宅密集地域の対策については、要望にこたえようとしないばかりか、喫緊の課題となっている都市型災害について、都の責任を棚上げする逆立ち振りを示しました。

石原知事が提案した銀行税の和解案は「金融機関の体力が低下」しているなどして税率を低く抑え、不良債権処理による大銀行の課税のがれを追認するものであり、反対しました。
大銀行はこの9月期決算で、のきなみ高収益を上げており、業務粗利益も銀行税導入前と同様の高い水準を維持しています。東京都が大幅に譲歩しなければならない理由はどこにも見当たりません。日本共産党は知事が和解案を撤回し、都民の合意の得られる新たな和解案を策定し、銀行側と交渉を行うことを提案しましたが、自民、公明、民主、ネットなどは和解案に賛成しました。
今回の和解が知事と一部の幹部職員のみの「密室」作業ですすめられたことに、都民不在、議会軽視というきびしい批判が都民各層、議会各会派から挙げられています。これは、全国の自治体で進められている政策意思決定過程の公開の流れにも逆行するものであり、知事がただちに改めることを強く求めました。

2003 年度 第 2 回定例会 (2003. 6.24~ 7. 9)

今期議会のポイント、
2003年 第2回定例会
[1]
2期目を迎えた石原都政が「第二次財政再建推進プラン」策定に向けた文書で、福祉を始め都民施策のさらなるきりすての方向を示しました。今度の定例会で日本共産党はこのことを厳しく批判し、都政が「福祉の増進を使命とした自治体本来の立場に立ち返ることを強く求めました。
石原都政があらたに切り捨てをねらっているのは、私立学校への助成や区市町村への補助など都民生活に定着しているすべての補助金、負担金に及んでいま す。とりわけ福祉についてはシルバーパスや私立保育園など民間福祉施設への補助などを名指しし、低肺機能障害者の酸素ボンベ購入費など都財政の負担も少な い少額の補助金をも対象とするという驚くべきものです。石原都政はその一方で、超高層ビルと大型幹線道路中心の都市再生を強力にすすめようとしています。 この方向は「財政再建」の名による都民いじめの逆立ち政治の推進にほかなりません。今度の議会ではこのことを厳しく批判してきました。自民党・公明党は知 事の姿勢を容認する態度をとりました。

[2]
今度の議会では石原知事の「治安の維持こそ最大の福祉」といって現職警察官僚を副知事に登用するともに、今定例会に「安全・安心街づくり条例」を提案しま した。多発する凶悪犯罪の対策を強化することは当然ですが本来、その仕事は犯罪の予防と取締りに責任と権限をもつ警察力によって解決がはかられるべきで す。都民要望の多くも交番のお巡りさんやパトロールなど現場体制の強化をこそもとめています。条例は住民を警察主導の防犯体制に組み込み、警察署長の「助 言」の名で、住宅建設などにも警察の介入の道を開くことや、憲法の保障するプライバシーを侵害しかねない監視カメラを地域社会にはりめぐらせるなど警察権 限の拡大と監視社会作りの危険のつよいものです。
都民はもとより、法曹界からも白紙撤回を求める声が上げられてきました。日本共産党の追及にたいし、警視庁は条例による住民への強制はしないことをこた えざるをえませんでしたが、条例運用への厳しい監視が必要です。日本共産党は行した方向は「行政の警察化」をすすめるものにほかならず、治安対策にため に、都政がおこなうべきは、警視庁の指揮・監督権を握る国にその責任をきちんとはたさせることであり、なによりも、治安の土台となる都民生活の安定、福祉 の向上に力を尽くすことであることを指摘して、条例案、現職警察官僚の副知事選任に反対しました。

[3]
石原知事が推進している「新銀行」にたいしては、各会派からも疑問の声がだされましたが、質疑をとおして、小泉政権の「不良債権処理加速策」のもとで、貸 し渋りや、貸しはがしに苦しむ中小業者の救済をおこなうものばかりではなく、一部の優良企業だけに融資しようとするものであることがうきぼりになりまし た。とりわけ石原知事が新銀行は魚屋や八百屋などには「貸さない」「商店街がつぶれつつある」と発言したことは、商店街が地域経済ではたしている役割を否 定し、都の援助の手を閉ざすことにつながるものであり、日本共産党は発言の撤回と謝罪をもとめました。
また、都が中小業者の「命綱」である制度融資の預託原資を「新銀行」の財源とすることによって。あらたな貸しはがしがもたらされる危険があることもあきら かになりました。さらに石原知事は「消費税の税率アップは避けて通れない」と発言したことも重大です。日本共産党は営業と暮らしを守るたたかいを一層強め るものです。

2001年度 第3回定例会 第1回定例会

2001 年度第 3 回定例会は9月19日から 10 月 5 日までの日程となっています。
15 人の日本共産党都議団は 6 月の都議会議員選挙での公約実現、要求実現のために全力をつくしています。

2001年度 第3回定例会

今期議会のポイント、
私たち日本共産党都議団の基本姿勢

 19日の所信表明演説で石原都知事は、財政再建推進プラン以上に取り組むとして、都民施策の一層の後退につながる見直しを行なうことを表明し、新たに使用料、手数料の見直しで値上げを進める考えを示しました。
介護保険料、利用料の減免や、シルバーパスの値上げなどの切り捨てた福祉の復活など、都議会議員選挙で示された都民の切実な要求にこたえようという姿勢は見られませんでした。
いま国民の暮らしは大変です。東京都が自治体の役割として、都民の暮らしの視点に立った政治が切実に求められています。そして「老人医療費を 65 歳からに戻してほしい」など、削られた福祉の復活を求める署名はこれまでに 11 万人以上になりました。
年金が 6 万円の方より、10 月から介護保険料が倍になり、医療費も値上げで、どうやって暮らせばいいのか、という叫びも寄せられています。都立病院の再編計画として、16の都立病院を8つにする、とくに全都 4 ヶ所の小児病院を 1 つにする、など地域で大事な役割を果たしてきた都立病院を、都民の声をほとんど聞かないままに安易につぶす計画を決定しようとしています。都内で大きな批 判の声が上がっています。
八王子では、「都立小児病院をなくさないで」と 10 万人あまりの署名が知事に提出され、最近でも、労働組合や民主団体・新日本婦人の会などが中心となって 7000 筆の都議会請願署名が出されました。未熟児で産まれ、その後も障害をもちながらそれを克服しようと頑張って生きている子どもたちにとって、保護者にとっ て、八王子市内に小児病院が今までのように存在することが何よりも大切なことなのです。
9 市長村長が連名で統廃合反対の声をあげています。清瀬市長・市議会の意見書もあげられるなど、小児病院を守れ、の声が立場をこえてあがっています。知事がいまだに背を向けている中、この願いに何としてもこたえたいと全力をあげています。その一方で、都は都市再生として、国と一体となって大掛かりに大型開発をすすめようとしています。高齢者を苦しめ、小さな命を守ってという母親の声も無視しながら、ゼネコン優先の大型開発を進める冷たい姿勢をとっています。
都民のみなさんと力を合わせ、暮らし・雇用・医療・福祉を守れ、大型開発は見直せ、とこの議会でも全力をつくしていきたいと決意しています。

また第 1 回定例会でも問題となった政務調査費の透明性をいかに確保するかという課題で、日本共産党都議団ではこの議会でも、政務調査費用の報告書に領収書を添付することを義務づける条例議案を提出しました。各党、各会派がどのような態度をとるのかが問われています。

 

2001年度 第1回定例会

 第 1 回定例会は、3 月 29 日をもって閉会しました。定例会を終え、日本共産党都議団は声明を発表しました。声明の全文は、都議団のサイトを参照してください(こちら)。
政務調査費の使途、透明に
───条例制定にあたって

 政務調査費とは、議員の議会活動にともなう調査・研究に必要な経費をまかなうためのもので、東京都では議員 1 人あたり月額 60 万円を、議員数に乗じて、各会派に交付しています。

昨年 5 月に改正された地方自治法は、政務調査費について各自治体が条例を制定するよう求めるとともに、収支報告書を議長に提出することを義務付けました。これに もとづき全国の自治体でいっせいに条例制定がすすんでいますが、収支報告書を公開しない自治体があるなど使途や明細が必ずしも明確でなく、住民からは「第 2 の議員報酬では」という批判があがっています。

都議会でも第 1 回定例会へ「東京都政務調査費の交付に関する条例」案が提案されましたが、肝心の使途の透明性確保が規定されていません。

国会での地方自治法改正の提案趣旨説明でも、「情報公開を促進する観点から、その使途の透明性を確保することが重要」と指摘しています。機密費問題など で税金の使途の透明性に関心が高まるなか、この政務調査費について透明性を確保することは、都民の期待にこたえるうえで不可欠です。

日本共産党都議団は条例制定にあたって、政務調査費の収支報告書に領収書など支出を証明する書類の添付を義務づける修正を行なうよう提案し、3 月 19 日、各会派に申し入れを行ないました。条例案が最終的に決定されるのは 3 月 29 日都議会最終日です。ぜひ都民の皆さんの声を高めていただきたいと思います。

【3.22 財政委員会】
22 日の都議会財政委員会で、日本共産党都議団が提案した「政務調査費の収支報告書に領収書など支出を証明する書類の添付を義務づける修正案」は自民、公明、民主の各党が「問答無用」で反対して否決されました。
自民、公明、民主の各党は正規の発言を一切しないままに、討論抜きで修正案に反対、審議時間はたったの 9 分間でした。一体なんで反対したのか───日本共産党の「しんぶん赤旗」の記者が各党の理事に取材したところ、次のような反応があったということです。
「我々は公明正大な政務調査活動を行なっている。ただ政務調査活動には誰と食事をしたか、どこで会合したかなど公にはできない部分がある」(自民党・大西理事)
「政策の調査のために公開できないものもある」(民主・西条理事)
なお、公明党の大木田守副委員長は記者が名刺を見せたとたん「ノーコメント」と足早に去ったそうです。

税金を消費税導入の「国会対策」に使っていた機密費問題が次々と明らかになるなかで「税金の使い道を明らかにせよ」というのが国民、都民の声です。都議 会がみずからえりを正して、政務調査費の使途を一点のくもりもなく明らかにする領収書の添付にふみきることは、政治家として都民の声にこたえる最低限の責 務ではないでしょうか。

まともな反対理由を正式な場でのべることもできないままに修正案を否決した自民、公明、民主の三党は情報公開を求める世論と時代の流れに対する「逆行」ぶりを浮かび上がらせています。

3 月 29 日の都議会最終日に最終的な結論が出ます。
ぜひみなさんの「税金の使い道を明らかにせよ」の声を都議会に集中していただきたいと思います。私は都議会のなかで引き続き頑張ります。